北方領土観光「好印象」=ツアー参加者、根室に帰着
日本人向けに初めて行われた北方領土への観光ツアーに参加した44人が2日、一連の日程を終えて北海道根室市の根室港に帰着した。試験的に実施された同ツアーでは、国後島に10月30、31両日に上陸し、博物館や日本人墓地などを訪問。今月1日には択捉島にも約2時間、滞在した。
ツアーを終えた高橋衛さん(79)は、「貴重な経験を得た。ロシア人は非常にフレンドリーで、好印象だった」と振り返った。田上由美子さん(66)は、「(日ロが)仲良くなって、行き来が自由にできるようになったら、国後や択捉の自然をもっと多くの皆さんに知ってもらえるようになる」と期待を込めて語った。
観光ツアーは日ロ両政府による北方四島での共同経済活動の一環。当初、択捉島には1、2両日滞在の予定だったが、天候悪化のため日程を短縮した。
現地でトラブルが起きないよう、ツアー参加者は非公式に募集した。日本側は今回のツアーで課題を洗い出し、来春以降の本格的な観光ツアーの実現につなげたい考えだ。(2019/11/02-15:06)