自衛隊にも「縦割り排除を」 観閲式で菅カラー

2020.11.28
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by 時事通信


航空観閲式で訓示する菅義偉首相(左から2人目)。右端は岸信夫防衛相=28日午前、埼玉県の航空自衛隊入間基地(代表撮影)

航空観閲式で訓示する菅義偉首相(左から2人目)。右端は岸信夫防衛相=28日午前、埼玉県の航空自衛隊入間基地(代表撮影)

  • 航空観閲式で巡閲する菅義偉首相=28日、埼玉県の航空自衛隊入間基地(代表撮影)

 首相は28日、航空自衛隊入間基地(埼玉県狭山市など)で開かれた航空観閲式で訓示した。宇宙やサイバー、電磁波という新たな領域への対応が安全保障上の急務となっていることに関し、個別の組織・機関単位の対処は難しいと指摘。その上で「組織の縦割りを排し、陸海空自衛隊の垣根を越えて取り組むことが重要だ」と訴えた。
 菅首相が自衛隊観閲式で訓示したのは初めて。自身が掲げた「省庁の縦割り打破」を自衛隊にも求めた形だ。
 また、来夏の東京五輪・パラリンピック開催に向け改めて決意を表明。1964年の前回東京大会の開会式で空自の曲技飛行チーム「ブルーインパルス」が五つの輪を描くことに成功したことに触れ、「固定観念や前例にとらわれることなく試行錯誤を重ねた結果、新たな道を切り開くことができた」と強調した。「あしき前例主義の打破」も首相定番のフレーズだ。
 自衛隊の観閲式は陸海空の各自衛隊が毎年持ち回りで開催する。前回2017年の航空観閲式は悪天候で中止されたため、今回は6年ぶりの実施。部隊の負担軽減に加え、新型コロナ感染拡大を考慮して規模を縮小し、展示飛行も行わなかった。(2020/11/28-16:56)

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