はやぶさ2、カプセル分離成功 6日未明、豪州砂漠に着地―小惑星の砂期待

2020.12.05
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by 時事通信


探査機「はやぶさ2」から、小惑星「りゅうぐう」で採取した試料が入ったとみられるカプセルが分離される様子の想像図(JAXA提供)

探査機「はやぶさ2」から、小惑星「りゅうぐう」で採取した試料が入ったとみられるカプセルが分離される様子の想像図(JAXA提供)

  • 探査機「はやぶさ2」の軌道修正を成功させ、管制室で喜ぶJAXAスタッフら=5日午後4時半ごろ、相模原市(JAXA提供)

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5日午後2時半、探査機「はやぶさ2」から小惑星「りゅうぐう」の砂が入っているとみられるカプセルを分離した。カプセルは大気圏に突入し、6日午前3時前にオーストラリア南部の砂漠に着地する見通し。
 はやぶさ2本体は、地球重力圏を離脱するために行う3回のエンジン噴射も予定通り実施した。別の小惑星「1998KY26」に向かい、2031年の到着を目指す延長ミッションに挑む。
 小惑星の砂の回収は、2010年に初代「はやぶさ」が「イトカワ」から持ち帰って以来。成功すれば有機物や水を含むとされる炭素質(C型)の小惑星からの回収は世界初となる。
 直径約40センチのカプセルは高度約10キロでパラシュートを開いて降下。カプセルが発する信号電波(ビーコン)を頼りに着地場所を絞り込み、JAXA職員がヘリコプターで回収する。
 カプセルの発見後、まず現地で揮発性の高いガス成分を採取。12月上旬にJAXA相模原キャンパス(相模原市)に搬入し、試料の分析を始める。
 はやぶさ2は14年12月に打ち上げられ、18年6月に地球から約3億キロ離れたりゅうぐうに到着。着陸・試料採取などの任務を終えた後、19年11月にりゅうぐうを出発し、地球への帰路に就いた。(2020/12/05-19:39)

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