森友問題で解明チーム 野田聖子氏インタビュー―自民総裁選
自民党総裁選に立候補した野田聖子幹事長代行は19日、報道各社のインタビューに応じ、森友学園をめぐる公文書改ざん問題などを検証するため党内に解明チームを設置する考えを示した。子ども政策に関しては司令塔となる「こども庁」に人材や予算を集中させ、国政の中心課題に置くべきだと訴えた。要旨は次の通り。
―森友学園や桜を見る会の問題について検証する考えを示しているが。
菅政権になって衆参の補欠選挙・再選挙は全て敗北している。菅政権の新型コロナウイルス対策が悪いと総括しているが、その前のことがもやもやしているからだ。自民党の仲間が疑われているとすれば、党内で検証しないといけない。うやむやのままは良くない。解明チームをつくり、国民に説明責任を果たす。
―具体的にどんなチームを想定しているのか。
一番公平なやり方について同志と相談している。
―総裁選で最も訴える政策は何か。
「こども庁」をつくり、予算、人、さまざまな制度を凝縮させ、子ども政策を国家経営の大きな軸にする。
―女性や子どもに関する政策を訴える狙いは。
子どもや女性について何十年も政治は無視してきた。子ども、女性を真ん中に置いた政策を取るべきだ。女性と男性の賃金格差がなくなれば、それだけ消費に向かう。子どもや女性は最大の消費者になる。
―選択的夫婦別姓に前向きだ。
夫婦で別姓を名乗りたいと求める人がいる。政府はその思いを広く受け止めるべきだ。何らかの結論を出さないといけない。
―議員定数削減を訴えている。
(2012年に)当時の野田佳彦首相と自民党の安倍晋三総裁が議員定数削減で合意したが、その約束は守られていない。約束を守っていないのが、自民党の支持率低下の原因になっている。比例代表の定数削減の議論から始める。国民から見て、小選挙区で落選した候補者が比例代表との重複立候補で復活当選するのは分かりにくい。
―原子力政策については。
現時点では原発は「ベースロード電源」だ。代替できるのは地熱発電だ。
―日本の防衛体制についてどう考えるか。
自衛官の定員割れが続いて人手不足だ。ミサイルの数とか敵基地攻撃とかの議論ばかりで、安全保障を担う人の話が一切出てこない。自衛官の処遇改善の防衛費は増やさないといけない。
―核兵器禁止条約に参加する考えはあるか。
一歩踏み込んで、国会の中で国民を交えて参加の議論をしたい。(2021/09/19-19:04)