日中国交50年、機運に危機感 有識者フォーラムで福田元首相―東京

2021.10.25
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by 時事通信


25日、東京都内で開かれた「東京―北京フォーラム」で講演する福田康夫元首相

25日、東京都内で開かれた「東京―北京フォーラム」で講演する福田康夫元首相

 福田康夫元首相は25日、東京都内で開かれた「東京―北京フォーラム」で講演し、来年の日中国交正常化50周年について「両国内で重要な話題になっていないことに違和感と危機感を覚える」と懸念を表明した。
 福田氏は「今のような緊張と対立のコースを歩み続ければ、50年築き上げてきた平和友好関係は大きく傷つけられる」として、対話・交流の再開や、双方が相手の懸念を和らげる行動を取ることなどを呼び掛けた。気候変動や核軍縮など地球規模の課題で国際社会が協力する必要性も強調した。
 王毅外相はビデオメッセージで「初心を思い起こし、中日協力のバトンを受け継いで次の50年に向けたビジョンを切り開くことが重要だ」と表明。茂木敏充外相も代読メッセージで「来年の節目の年が、新型コロナウイルスからの国民交流の回復の契機となることを期待する」と述べた。
 フォーラムは日本の民間団体「言論NPO」と中国国際出版集団(中国外文局)が主催した。昨年同様、今年も新型コロナの影響により、東京と北京をオンラインでつないで開催した。(2021/10/25-20:34)

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