今春入社、女性率38%に上昇 幹部登用へ「公平な機会」―丸紅社長

2022.01.22
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by 時事通信


インタビューに答える丸紅の柿木真澄社長=2021年12月23日、東京都千代田区

インタビューに答える丸紅の柿木真澄社長=2021年12月23日、東京都千代田区

 丸紅の柿木真澄社長は時事通信のインタビューに応じ、今年4月入社予定の新卒総合職に占める女性の割合が、前年より8ポイント高い38%に上ることを明らかにした。同社は人材の多様化に向け、女性総合職の採用を増やしている。柿木社長は「母数を増やし公平に機会を与えれば、自然に50対50になる」と述べ、将来は幹部社員も半数が女性になるとの見通しを示した。
 柿木社長は女性総合職を増やす理由について、「(顧客の)需要が多様化しており、新しい感性を持つ人材が必要」と説明。実現に向け「女性は残業や出張ができないという偏見を払拭(ふっしょく)すべきだ。男性が家事や育児をシェアすればいい」との考えを強調した。
 総合商社は「男社会」とのイメージが強く、女性は応募自体少ないのが実情。丸紅も一昨年まで、総合職の新卒採用に占める女性比率は2割前後だった。しかし柿木社長が昨年1月、「総合職の新卒採用に占める女性比率を3年以内に4~5割に引き上げる」と宣言したことで、女性の応募が大幅に増えたという。
 丸紅は総合職全体に占める女性比率について、2025年度末までに15%以上に引き上げる目標を掲げている。現在は11.9%。管理職の女性比率についても、現在の7.5%から10%以上とすることを目指している。ただ、柿木社長は「女性に『げた』を履かせて引っ張り上げることはしない」と述べ、「目標ありき」で女性を昇進させるのではなく、あくまでも仕事の機会を均等にすることで女性比率を高めていく姿勢を示した。(2022/01/22-07:15)

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