ガソリン補助金、25円に拡充 原油高で追加策決定―政府

2022.03.04
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by 時事通信


原油価格高騰に関する関係閣僚会合で発言する松野博一官房長官=4日午前、首相官邸

原油価格高騰に関する関係閣僚会合で発言する松野博一官房長官=4日午前、首相官邸

  • 原油価格高騰に関する関係閣僚会合で発言する松野博一官房長官(左列手前から3人目)=4日午前、首相官邸

 政府は4日午前、原油高対策を検討する関係閣僚会合を首相官邸で開催し、追加対策を決定した。ガソリンなどの価格抑制のために石油元売り会社に支給する補助金の上限額を、1リットル当たり5円から25円に引き上げるのが柱。燃料コストが膨らむ漁業や農業、タクシー事業者などへの追加支援も行う。ロシアのウクライナ侵攻の影響で原油価格が一段と高騰する事態に備える。
 松野博一官房長官は会合で「ウクライナ情勢の変化に備え、追加対策が不可欠だ」と強調。走行時に燃料を使わない電気自動車の購入支援策拡充に取り組む考えも示した。
 補助金の上限額は10日に引き上げ、3月末までとしていた制度の期限延長も検討。ガソリンの実勢価格が1リットル当たり197円まで上昇しても、店頭価格の全国平均を172円程度に抑えるようにする。灯油、軽油、重油も対象。財源には、今年度予算の一般予備費から3600億円強を投入する。
 補助金制度はガソリン価格を170円程度に抑えるために1月下旬に発動したが、想定を超える原油高でわずか2週間で上限の5円に達した。先月28日時点の全国平均は172円80銭。経済産業省幹部は「原油価格の上昇と比較し、相当の効果が出ている」とするが、原油高がさらに進めば店頭価格の上昇を抑制できなくなる懸念が強まっていた。(2022/03/04-11:50)

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