「語り継ぐ意義、変わらず」 米軍機、小学校墜落から63年―沖縄
沖縄県うるま市(旧石川市)で1959年、市立宮森小学校に米軍の戦闘機が墜落し、児童12人を含む18人が死亡した事故から63年となった30日、同校で慰霊祭が行われた。米軍機のごう音が響く中、遺族らが犠牲者に黙とうをささげた。
当時同小5年で、慰霊祭を主催したNPO法人「石川・宮森630会」会長の久高政治さん(74)は「ロシアのウクライナ侵攻により世界で緊張関係が増し、アジアにも押し寄せている。事故を語り継ぐ意義は、63年前も今も変わっていない。いつまた同じことが起きるかもしれない」とあいさつした。
参列した伊波美代子さん(85)は当時働いていた米軍嘉手納基地(嘉手納町など)から事故を聞いて同小に駆け付けた。サイパンで父や祖父、きょうだいらを亡くした戦争を思い出し、現場を直視できたのは翌日になってからだった。「若い人には戦争の怖さは分からない。平和でないと困るから、しっかり語り継いで」と願った。(2022/06/30-14:39)