西日本豪雨4年で追悼式 犠牲者の冥福祈る―岡山・広島
豪雨災害では平成最悪となる300人超(災害関連死含む)が死亡した2018年の西日本豪雨で、最初の大雨特別警報から4年を迎えた6日、岡山県倉敷市真備町などで追悼式典が開かれた。参列者が黙とうや献花で冥福を祈った。
75人が亡くなった倉敷市では、遺族と住民代表ら約60人が参列。遺族代表として、1人暮らしの母親=当時(87)=を失った真備町の平松頼雄さん(69)が「早く避難を促すべきだったと悔やまれる。つらい経験を教訓に、災害から命を守る備えを伝えたいと、防災士の資格を取得した。地域の自助・共助を図ることで、母も喜んでくれると思う」と追悼の言葉を述べた。
19人が死亡した広島市安芸区の追悼式には60人余りが出席。高校3年生だった弟=当時(18)=を亡くした植木桃子さん(23)は「災害は忘れずにやってくるということを胸に刻み、今後誰一人悲しむことがないよう災害について伝えていきたい」と述べた。
いずれも新型コロナウイルス感染拡大防止のため、参列者を制限して行われた。
西日本豪雨では14府県で住民らが死亡。特に被害が大きかった岡山、広島、愛媛の3県の犠牲者は計279人に上り、6月末時点で計121人が仮設住宅などで生活している。(2022/07/06-12:35)