政府、トマホーク購入へ米と調整 反撃能力に活用、最大500発

2022.11.30
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by 時事通信


米艦から発射される巡航ミサイル「トマホーク」=2010年9月、カリフォルニア州沖(AFP時事)

米艦から発射される巡航ミサイル「トマホーク」=2010年9月、カリフォルニア州沖(AFP時事)

 政府は、米国製の巡航ミサイル「トマホーク」を2027年度までに最大500発を購入する方向で、米側と調整に入った。政府関係者が30日、明らかにした。政府は年末までに見直す安全保障関連3文書に、敵のミサイル基地などを攻撃する「反撃能力」(敵基地攻撃能力)の保有明記を目指しており、トマホークの活用を想定する。
 米軍が配備しているトマホークは1991年の湾岸戦争で初めて実戦投入され、最近ではシリアでの攻撃などに使用された。地上や海上から発射可能で、射程は1000キロを超える。全地球測位システム(GPS)を搭載し、ピンポイントで目標を攻撃できる。
 首相は11月13日にカンボジアのプノンペンで米国のバイデン大統領と会談し、防衛力を抜本的に強化する方針を伝えた。この際、トマホーク購入も協議したとみられる。
 防衛省は、敵の射程圏外から攻撃できる長射程のスタンド・オフ・ミサイルとして国産の「12式地対艦誘導弾」の射程をさらに伸ばす改良を行っている。ただ、運用開始は26年度以降となる見込みだ。配備が遅れる可能性も指摘されており、トマホークを導入して、反撃能力を早期に確保したいとの狙いもある。(2022/11/30-15:42)

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