中期的な財政再建開始を IMF対日審査団長インタビュー

2023.01.27
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by 時事通信


インタビューに答える国際通貨基金(IMF)のラニル・サルガド氏=26日午後、東京都千代田区

インタビューに答える国際通貨基金(IMF)のラニル・サルガド氏=26日午後、東京都千代田区

 国際通貨基金(IMF)の対日審査団長を務めるラニル・サルガド氏は26日、日本の財政政策について、コロナ禍からの経済回復に合わせ「財政赤字を減らすプロセスを開始し、中期的な財政再建に踏み出すときだ」との認識を示した。東京都内で時事通信のインタビューに応じた。
 サルガド氏は、防衛予算の大幅な拡大については「(安全保障政策は)各国政府が決定すべき事項」としてコメントを控えた。一方で「いかなる追加的な財政支出も、歳入増の計画と整合していることが重要だ」と述べ、法人税増税などによる財源確保策には理解を示した。
 また、2%の物価安定目標の実現を目指した日銀の金融緩和政策に関し、「全面的に支持している」と表明。目標の達成へ「長期金利に一段の柔軟性を持たせることは、物価の上昇と下落両面のリスクへの対応を容易にする」と指摘し、一段の緩和修正の余地があるとの認識を示した。(2023/01/27-07:20)

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