学校のグラウンドで誤って80代女性にぶつかり大ケガをさせた小学6年生(当時)の2人に、損害賠償を命じる判決が言い渡された。ところが、監督責任があるはずの学校や市はお咎めなし。ネットでは疑問の声が相次いでいる。
すべて児童のせい…だと!?「謎の地裁判決」が大炎上中
滋賀県草津市の小学校のグラウンドで、子供に衝突された80代の女性が大ケガをし、ぶつかった2人と市に約725万円の損害賠償を求めていた裁判で、大津地裁は25日、当時小学6年生だった男性2人に約88万円の賠償を命じる判決を言い渡した。
事件が起きたのは約5年前の2019年11月。小学校のグラウンドで集団下校の準備中、6年生の児童2人が追いかけっこをしていたところ、グラウンドゴルフ愛好会の活動に参加するために来校していた80代女性とぶつかり、転倒した女性が大腿骨を骨折した。
高齢者にとって足の骨折は命取りで、そのまま寝たきり状態になることも少なくないとされる。とはいえ、子供たちが自由に活動できるはずの学校という場所で起きたトラブルに関して、当時6年生だった2人に賠償責任を負わせるという判決にネットでは批判が続出している状況だ。
「今回の判決は、女性がグラウンド中央を歩いていたぶん賠償額は低くなったものの、基本的には児童2人の責任をかなり重くみる内容になっています。『通常の注意を払っていれば女性の接近を認識するのは容易』というのがその理由だそうですが、鬼ごっこに夢中の小学6年生に果たしてそこまで求めるべきかどうか…。その一方、なぜか教員や校長は『女性の進路など当時の状況を把握していなかった』との理由で過失なしと判断されており、あまりにムチャクチャな判決だと大炎上しているんです」(ネットメディア編集デスク)
「大人の責任」はどこに消えた? 個人賠償責任保険は重要の指摘も
今回のニュースをうけてネットでは、「老人が小学生から学校のグラウンドを奪うな」という批判のほか、「なぜ学校や市の監督責任が問われないのか」「なぜ子供ばかりが責められるのか」との疑問が相次いでいる。典型的なものをご紹介しよう。
《学校施設の一般開放は、学校長なり教育委員会なりの判断で実施されているはず。現場の教員は何をしていた?それに80代女性は家族の付き添いなしで来ていたのか?全責任を子供に押しつけるのはどう考えても理不尽に思える》
《たとえ子供が教員の指導に従わなかった結果だったとしても、まず学校の監督責任が問われるべき事案。教員も校長も状況を把握してなかったのでお咎めなしって、そんなふざけた話が通るかよ》
《子供は高齢者に配慮しようね、というのは教育としては正しいよ。でもその配慮に失敗してケガをさせてしまったからといって、まだ未熟な子供だけに罰を与えるのは違うよね。こんなの周囲の大人の責任に決まってるんだから》
《当時小6ってことはいま高校生でしょうか?賠償金は親御さんが支払うんでしょうけど、保護者としてはこういうトラブルは防ぎようがないですね。個人賠償責任保険の重要性を再認識した次第です》
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