雲隠れ3議員にボーナス数百万。憲法より先に議員報酬を改正せよ

2020.01.23
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公職選挙法違反疑惑が明るみに出るや、20日に招集された通常国会までの間、公の場に姿を現すことのなかった河井克行・案里議員夫妻。説明責任を果たしていないどころか、雲隠れしている間の歳費やボーナスが満額支給されたことも国民の怒りに油を注ぐ結果となっています。そんな議員報酬に関して疑問を投げかけるのは、人気ブロガーのきっこさん。きっこさんは今回、自身のメルマガ『きっこのメルマガ』で、高すぎる日本の議員報酬の実態を明らかにするとともに、憲法より先に改正すべきと記しています。

憲法より先に議員報酬の改正を

昨年9月11日、安部晋三首相は現在の改造内閣を発表し、ひとりひとりの閣僚を紹介して行く中で、次のように述べました。

法務大臣は河井克行さん。かつて法務副大臣も務め、法曹人材の育成や、更生保護について議員連盟を取り仕切るなど、法務行政のプロです。

経済産業大臣の菅原一秀さんは、副大臣、党の部会長も務めた専門家です。商社マンとしてビジネスで海外を飛び回った経験も持ち、日本企業の国際競争力の強化、ロシアとの経済協力、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)などの通商交渉でもその手腕を期待しています。

いずれも当選7回、8回の大ベテラン、政治家に求められる高い調整能力と政策実行力を兼ね備えた人材です。様々な有権者の声に耳を傾け、毎日、部会などでの議論を重ねながら、政策を地道に練り上げていく。こうしたプロセスの中で長年大きな力を発揮してきたベテランが、我が党にはたくさんいます。

老壮若にわたり自民党は人材の宝庫です。

そして、内閣改造のたびのお約束ですが、安部晋三首相はドヤ顔で「適材適所」と述べました。しかし、皆さんご存知のように、この2人は就任から1カ月ほどで、それぞれ公職選挙法違反の疑惑で辞任に追い込まれました。河井克行に至っては、妻の河井案里参院議員の公選法違反を主導していたという呆れた疑惑ですが、さらに呆れたのが、このような人物に「法務大臣」を任命した安部晋三首相です。

2019年7月の参院選、広島県選挙区では、すでに自民党は岸田派の溝手顕正を公認していましたが、選対委員長の甘利明が政調会長の岸田文雄に頼み込んで「2人目の公認」として猛プッシュしたのが河井案里でした。甘利明が猛プッシュしたのですから、バックは安倍官邸です。実弾(現金)はいくらでも内閣機密費から使えます。

夫の河井克行は、外交担当の首相補佐官や党総裁外交特別補佐官として「安倍外交」をフォローして来た側近であり、その一方で、菅義偉を慕う中堅と若手議員の会「向日葵(ひまわり)会」を主宰し、安部晋三首相だけでなく菅義偉とも非常に近い関係です。河井案里は、昨年の参院選で当選した直後、この「向日葵会」に入会し、菅義偉と並んだ笑顔の写真をSNSで公開しました。

そして、河井克行には法務大臣という大きなイスが与えられました。河井克行は安部晋三首相の側近であり、妻の河井案里の選挙戦は安倍官邸が主導したのですから、実弾のバラ撒きなどの公選法違反が行なわれたことを安倍晋三首相が知らないはずがありません。さらに言えば「当選ありき」で安倍官邸が実弾のバラ撒きを指示して資金を提供した可能性も考えられます。

それなのに、その公選法違反に深く関与した人物にシレッと法務大臣を任命するなんて、自宅の戸締りを空き巣に任せるような話です。これほど国民をバカにした人事などありえません。これまで数々の疑惑から逃げ切って来たつもりになっている安倍晋三首相のことですから、たぶん、自民党の大半の議員がやって来た公選法違反など、今回も捜査対象には入らないとタカをくくっていたのではないでしょうか。

しかし、週刊誌で報じられたことにより、河井克行は就任からわずか1カ月で辞任に追い込まれ、妻の河井案里は広島地検の家宅捜索を受けることになりました。もう、通常国会がスタートしているので、たとえ立件されても国会開催中は不逮捕特権が使えますが、このバカップルにとって、今国会は「針の筵(むしろ)」となるでしょう。

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