奈良岡朋子さん死去、93歳 俳優、劇団民芸代表

2023.03.29
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by 時事通信


奈良岡朋子さん (劇団民芸提供)

奈良岡朋子さん (劇団民芸提供)

  • 舞台「イルクーツク物語」に出演した奈良岡朋子さん(劇団民芸提供)

 新劇俳優として第一線で活動を続け、演劇界を支えた劇団民芸代表の奈良岡朋子(ならおか・ともこ)さんが23日午後10時50分、肺炎のため東京都内の病院で死去した。93歳だった。葬儀は近親者で済ませた。喪主はめいで、演出家の丹野郁弓(たんの・いくみ)さん。故人の遺志でお別れの会などは行わない。
 東京生まれ。父は洋画家の奈良岡正夫さん。自身も女子美術専門学校(現女子美術大学)に進んだが、在学中の1948年に民衆芸術劇場の研究生となって初舞台を踏んだ。50年、劇団民芸の創立に参加。舞台を活動の軸にしながら、存在感のある演技で、「原爆の子」「ホタル」などの映画、「おんなの家」シリーズや「ありがとう」などのドラマで活躍した。NHK連続テレビ小説「おしん」のナレーションでも知られた。
 2000年、大滝秀治さんと共に民芸の共同代表に就き、12年から1人で代表を務めていた。「かもめ」「イルクーツク物語」などの劇団公演の舞台に立ち続け、出演数は7000回を超えるという。「ドライビング・ミス・デイジー」では仲代達矢さんとの共演が評判を呼んだ。昨年2月の朗読劇「ラヴ・レターズ」が最後の舞台になった。
 映画や演劇の賞を多数受賞。00年に勲四等旭日小綬章を受章した。(2023/03/29-20:21)

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