トヨタ、純利益4期ぶり減 売上高は最高―23年3月期

2023.05.10
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by 時事通信


決算説明会で発言するトヨタ自動車の佐藤恒治社長=10日午後、東京都中央区

決算説明会で発言するトヨタ自動車の佐藤恒治社長=10日午後、東京都中央区

 トヨタ自動車が10日発表した2023年3月期連結決算(国際会計基準)は、純利益が前期比14.0%減の2兆4513億円だった。減益は4期ぶり。円安効果や新車販売の回復で売り上げは伸びたものの、原材料費や燃料費などの高騰が響き、利益が圧迫された。
 売上高に当たる営業収益は18.4%増の37兆1542億円となり、2期連続で過去最高だった。一方、本業のもうけを示す営業利益は9.0%減の2兆7250億円だった。
 ダイハツ工業、日野自動車を含むグループ全体の世界販売台数は1.7%増の1055万台。新型コロナウイルス禍や半導体不足の緩和で生産が回復。東南アジアを中心とする旺盛な新車需要に応え、販売を伸ばした。
 同時に発表した24年3月期の連結業績予想は、営業収益が2.3%増の38兆円、営業利益が10.1%増の3兆円と、いずれも過去最高を見込む。純利益予想は5.2%増の2兆5800億円。グループ全体の世界販売台数は7.8%増の1138万台の見込みで、トヨタ単体の世界生産計画は10.6%増の1010万台としている。
 トヨタの佐藤恒治社長は10日に開いた決算説明会で、研究開発費と設備投資の年間計画について「3兆円規模」とする方針を示した上で、「未来への投資比率を高め、持続的成長につなげたい」と語った。(2023/05/10-17:52)

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