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反安倍のリベラル左派TV局が、文科省の顔色を「忖度」する矛盾

連日、様々な疑惑が取り上げられている森友、加計のいわゆる「学園モノ」問題。特にリベラル左派と言われる一部メディアは、安倍政権への批判を今も挙げ続けています。無料メルマガ『マスコミでは言えないこと』の著者で月刊正論「ネットバスターズ」を連載中のITジャーナリスト宮脇睦(みやわき・あつし)さんは、「今のテレビが(何を伝えているのか)わからないと思う人は正しい」と前置きした上で、野党やリベラル左派寄りのマスコミが払拭できない「矛盾の数々」を指摘しています。

テレビは自ら「バカ」を名乗る。いま「わからない」が正しい

地上波のテレビ放送を見ていて、自分の頭がおかしくなったのではないか。と思うことがしばしば。とりわけこの数週間は、平常心を保つことが困難なほどです。

加齢のせいではありません。国会論戦と安倍政権を批判する左派マスコミの報道です。

実際、私のところにも「わからない」という相談があります。テレビや新聞を読みこんでも、何が問題かわからないというのです。

民進党日本共産党、その他諸々の反安倍政党に元政治家などは、政局目的で反対のための反対を繰り返し、だから支持率もそのままでそれはそれで構わないのですが、テレビ報道はほぼ全て頭がおかしい批判を繰り返し、新聞は産経と読売以外の全部がそう。

頭がおかしいとは、論理性の欠如です。仮にそういう個性や能力の人間ならば、そっとしておきますが、そんな連中が公共の電波を独占し、頭のおかしい主張を繰り返しているのです。

この半年間、症状は悪化していくなかでの、最新のトピックはこちら。

獣医学部の新設を全国規模で認めていこう

との、安倍首相がした発言への先の連中の反応です。

そもそも野党やマスコミ、正確には反安倍、左派マスコミ、劣化した左翼を意味するネットスラングの「パヨク」どもが「加計学園による獣医学部を新設は、理事長が総理の友達だから一校だけが選ばれ京都産業大学が排除された」と批判していました。

しかし、実際には獣医学部新設に反対していた獣医師会があり、すなわちそこには自民党の農林水産族議員の陰もあり、この抵抗が大きく、いわゆる「石破4条件」をねじ込んだ石破茂氏はバリバリの農水族族議員です。

野党も同じく。父親と弟が獣医で「日本獣医師会政治連盟から100万円の献金をいただきました」とブログで告白するのが本件追及の急先鋒である民進党 玉木雄一郎氏で、彼の「活躍」などもあり、「1校」になったのは、すなわち妥協点だというのは各種公文書、また、玉木雄一郎氏をはじめとしたそれぞれのブログに見つける自慢などから見えてくる事実です。

自ら勝ち取った妥協点でありながら、それを安倍首相の友達が選ばれた「1校はおかしい」とは、視点を変えれば、譲歩をすれば譲歩を理由に、そもそもの主張がおかしいとする、中国や韓国のそれです。日本人のなのでしょうか。ヘイトではありません。文化の違いを感じるということです。

中国や韓国の交渉術は、彼らの国の伝統文化が背景にありますが、譲り合いと妥協の我が国の政治でも社会にもない手口です。

もう少し整理すると、大臣や官僚が国会で、菅義偉官房長官が記者会見で、何度も繰り返してきて「構造改革特区を利用しての獣医学部新設」との説明に、

「ならばなぜ加計学園だけなのか。1校しか認めないのは理事長が首相の友達だからだ」

と批判していたのは左派マスコミです。

やはり頭がおかしい。

繰り返しになりますが、1校の要請は安倍首相側ではなく獣医師会側、引いては農水族の働きかけによるものなのです。ところが1校になったら、それはお友達だったからだと批判。

ならばと、1校だけに絞ったことで、いらぬ誤解を与えたのだから、獣医学部は希望する地域があれば全国規模で認めていこうというのが先の平成29年6月24日(土)の首相の発言です。

すると「最初と話が違う」とギャーギャーいっているのが今。ネットスラングの「いまここ」で、軽い侮蔑を含みます。

パヨクと、民進党の思考回路がどうかしていることは知っていましたが、テレビメディアの大半が、批判の声を受け止めて、改めると発言した首相をその改めたことをもって批判するとは、ヤクザの因縁より悪質であり醜悪です。

これは状況証拠しか持ち合わせていませんが、反安倍なマスコミが目の色変える理由は2つ。

まず、「都議会議員選挙」。

公職選挙法の絡みで、露骨な小池百合子礼賛、都民ファースト支持、百合子マンセーができず、都議会自民党及び、その立候補者の批判ができない状況下、首相をはじめとした政府に対しては遠慮なく攻撃できるからです。

彼らにまともな政治信条も都政に関するビジョンもありませんが、安倍憎しのためなら、岩盤規制をコンクリートで固めて、行政を歪める結果につながることなど怖れるに足らず、というより、少し先を見る能力があれば、こんな墓穴を掘っていません。いまの安倍批判、安倍攻撃は自作自演の自業自得の自爆です。

安倍首相にしてみれば都議会自民党がどうなろうと知ったこっちゃない、とは過言でもないでしょう。この理由は後で述べますが、この反安倍のマスコミが、論理的整合性を一切無視してまで安倍政権を攻撃するのは、天下り先がなくなることを怖れてのことです。これが2つ目であり、発狂レベルで大騒ぎしている理由です。

例えば、元毎日新聞記者、元TBS解説員の龍崎孝氏は、いま流通経済大学スポーツ健康科学部教授です。

ウィキペディアにある彼の経歴は、政治部や外信部で、スポーツや健康の専門を見つけるのは困難で、ちなみに大学も教育学部卒となっていながら、スポーツや健康科学の教授様です。

官庁から利害関係のある民間企業への転職を「天下り」と呼び、民間企業である報道から大学は違うという反論もあるでしょうが、事実上の天下りです。

テレビないし、新聞という「声の大きな組織」を背景としているからで、とりわけテレビは「電波利権」に守られた既得権であり、影響力の強さは権威であり権力でもあります。そして龍崎教授先生様はほぼ毎日TBSの番組に出続けています

大学からすれば「宣伝」になるでしょうが、その宣伝は「公共の電波」という公共財を背景にしたものです。ペン一本で発進力を持つ人気作家でもなければ、アイデア勝負でネット民を騒がせるユーチューバーでもありません。違法性を問うことは困難ながら道義的な不公平を感じずにはいられません。

そしてご存知、大学を管轄するのは文部科学省

大学教授が文科省に対して正面切って弓引けば、許認可や補助金の差配を握る文科省が、どんな報復をしているか想像するのは、国家公務員の守秘義務違反にあたるであろう、いまも内部から流出し続ける「怪文書」をみれば簡単なこと。

法律も道理もなく省益のために攻撃を仕掛けてくるのが文科省だということは、前川喜平氏とその賛同者と思われる文科省内部の内通者が証明して見せたことです。

報道から天下った教授様が、文科省に楯突いたとして、その後はかつて所属していた報道機関や、後輩などの受け入れを、他の大学も含めて躊躇うことは想像に難くないのです。

そんな偉大なる文部科学省様が、実際には旧文部省様がお困りになっている。ここはマスコミとして忠誠心の見せ所

退職し大学にお世話になっているOBのためであり、いずれお世話になる同僚と、なにより自分のために、「文科省のご意向を忖度している。

統治機構への迎合という異常事態ながら、従来の安倍批判のベクトルと同じなので、自覚のないまま加速している姿は、高速道路で流れに任せて運転していたら、スピードメーターが180キロほど示し暴走をしていたようなもの。

さらにマスコミは一方向に傾きやすい性質をもち、皆が動けば止まることができなくなり加速し、破壊に無自覚な群生相のイナゴとなります。今回の安倍批判、攻撃は過ぎたことと諦めもしますが、早く絶滅して欲しいと願うばかりのおぞましい姿です。

マスコミ忖度の傍証をあげましょう。前川喜平氏です。彼が文科次官だったころ、組織をあげて天下りに勤しんでいました。それもそのはず、審議官時代の彼は、天下りに積極的に関与していたのですから。これも公文書で誰でも確認できること。

さらに「貧困調査官」として乗り込んだ、出会い系バー通いは、ある種の文科省の伝統で、前川氏の前の文科次官と連れだって通っていたと、青山繁晴参院議員がネット番組で確かな情報筋から仕入れた話と紹介しています。

出会い系バーは暴力団が運営し、連れ出すだけなら5千円。同じく暴力団が経営するラブホテルに入れば3万円というシステムで、女性から男性は見えないが、男性は女性の品定めができる仕組み。

性の商品化を具現化した店で、こんなところに週に何度も通い、在職中に叱責を受けるような人物。

退庁後のアフターファイブに何をしても良い、という意見もありましょうが、教育行政のトップに立つ人間としてのモラルが問われ、百歩譲って不問に付したとして、「人格者として祭り上げるマスコミへの違和感は、文科省への忖度」とみれば腑に落ちるというもの。

ハッキリ言います。こいつら、反安倍マスコミはバカです。なぜバカか。簡単に説明できます。バカと定義する最大のバカポイントは、「安倍晋三は極右。あるいはバリバリの保守」で思考停止し、そこら生じる論理矛盾を、陰謀論や批判のための批判で誤魔化しているからです。間違いは誰にでもありますが、その間違いを改めず己を正当化するためだけに理屈を並べる知的態度を「バカ」とします。

安倍首相は世界基準でみればリベラルです。

リベラルとは自由を語源としますが、政治用語では「改革派」とすることもあります。

だから冒頭の「全国的に獣医学部の新設を認める」とは、安倍首相の政治姿勢そのままで、むしろ本分です。

第一次安倍政権で、急進的に「改革」をすすめたことで、内外に敵を作った反省から、抵抗勢力を少しでも減らすために斬新的に改革を進め、その流れから農水族や獣医師会、文科省といった守旧派と妥協し「1校」としたに過ぎないものを「構造改革、岩盤規制の打破というのなら一校だけ認めるのはおかしい」と執拗にこのバカどもが責め立てたので、「じゃ、やる」となったのです。そしてマスコミは既得権を守りたい文科省の青白くなったであろう表情を忖度して発狂しています。

安倍晋三という政治家がリベラルという認識に立てば、都議会議員選挙にさしたる情熱をかたむけない理由も明らかです。

本来的なリベラルとは、パヨクや左派マスコミのように、水面下で手を組み、公平を装い利益供与し、対立陣営を圧力や恫喝をもって封殺するようなことはせず、オープンな議論を好み多様な価値観を認めます

仲間は助けますが、それは自助自立という前提があってのことで、これは安保法制の改定が実現した日米同盟に似ています。つまり、血を流す覚悟がなければ助けない、ということです。

いま、都議会自民党(都連)が流血級の危機に陥っているのは事実です。しかし、これもリベラルの立場に立てば、半分以上は自業自得と距離を置くことでしょう。

そもそも論でいえば、東日本大震災があったにせよ、松沢成文氏への禅譲が既定路線だった石原慎太郎氏の4選を許したものの、後に維新の会の国会議員になると石原に逃げられ、後釜がその威を借る猪瀬直樹氏で、彼の尊大な態度が嫌いだからか、資金問題で次の手を用意せずに追い詰めて辞任させます

たんなるいじめレベルの騒動ながら、追い出してスッキリしたと喜んでいたら、ゲス添を都知事に仰ぐことに。彼は自民党が塗炭の苦しみを味わうなか、さっさと逃げ出し新党を作ったゲス男。

それでも過去、2度の反省を踏まえれば、決まった以上は支えるのが大人の態度ながら、いくらゲスとはいえ、むしろ権力に敏感なゲスだからこそ使い倒す傀儡にする方法も採れた都連なのに、マスコミに便乗して追い込んで、気がつけば百合子

少々、キツイお灸が据えられても自業自得と考えるのが真っ当なリベラルで、これは自助自立の裏表です。

都議会選挙は国政を占うといいますが、それは都議会選挙の直後に国政選挙があったときだけというのはデータで証明されていて、仮に都民ファーストが議会第一党、あるいは過半数を占めるようになってもそれも時の流れ

安倍首相と自民党の悲願である憲法改正の発議に必要な国会議員の数は揃えております。これも加計学園と同じ、岩盤規制ですから、わずかでも動かすことが大事、とリベラルな安倍首相は考えているのでしょう。

だから、結果は時の運。まず議論が始まることが大事で、その為の議席はもっている以上、都議会の議席の優先順位は低いのです。

まことしやかに囁かれた「衆院解散」をして、都議会とのダブル選挙に持ち込めば、都民ファーストにダメージを与えることは可能で、ついでにいえば公明党に大怪我を負わせる千載一遇のチャンスでありましたが、やはり、リベラルなアベッち。

そこはそれ、これはこれ、で優先順位に従い判断したということです。

むしろ、都民ファーストの大勝利が、国政政党の自民党としてはプラスに働く、という目論見もあるでしょう。

これは豊洲市場と築地の混乱をみていれば「決められない知事」「それに盲従する議会」になることが予想されるからです。

また、今まで発表されてきた、小池都知事以前からを含めたすべての資料があらかた事実だとすれば、諸設備の整備も含めて東京五輪の開催は難渋を極めることは確定しており、その責任は小池百合子都知事の独裁が理由です。

政府とすれば高みの見物、落選議員には「足腰を鍛えろ」と叱咤し、次は勝てると激励すれば良いだけのこと。

良くも悪くも「民進党による悪夢の政権交代」の経験が、自民党に、そして都議会自民党にもあります。

中選挙区制的な都議会議員選挙と、小選挙区は異なりますし、今は「安倍憎し」で結束しているマスコミも、都政が破綻したならば、それを報じずにはいられません。

と、安倍首相をリベラルと定義すればすっきりと見えてくることながら、バカだから見えず、バカだから気づかず、バカだから大騒ぎして視聴者の信頼と信用を失っています。

テレビを見ていて何を言っているかわからないと頭を抱えたならそれが正解。違和感を覚えるのも正しい。バカじゃんと思ったなら、それは犬に尻尾があるほど当たり前の話。

いまのテレビへの評価は「わからない」が正解です。

image by: shutterstock

宮脇 睦この著者の記事一覧

ネット番組「みやわきチャンネル(仮)」の宮脇睦が氾濫するメディア情報から社会のホントを指摘しています。マスコミは本当の「全部」を話しません。嘘つきとは言いませんが、誠実な正直者でもありません。そして「情報」はその裏に隠されている「真実」を伝えているとは限らないのです。

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【著者】 宮脇 睦 【発行周期】 ほぼ 週刊

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