会社から突きつけられる要求は、それがどんなに理不尽なものであっても「生活のため」に無理をしてでもこなす…。ストレス、溜まりますよね。そんな会社員生活に異を唱えるのは、無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさん。「会社員時代にもっとムチャをしておけばよかった」とつくづく感じているという佐藤さんは、「この世で無敵のサラリーマンになるために持つべき覚悟」を記してくださっています。
サラリーマンはいくらムチャしても大丈夫
サラリーマンを辞めてつくづく感じるのは、
● サラリーマンの時にもっとムチャしておけば良かった
という後悔です。自営業者って思ったよりもムチャ出来ないんですよ。だってムチャの責任は全部自分が被らなきゃならないんですから。ところがサラリーマンだと会社が最後は責任を持ってくれるわけですよ。
こういう事を書くと、
■ サラリーマンだって責任を取らされるんだぞ
みたいな反応が返ってくるワケですが、そんなのは私だって分かってるの。部下の不始末の責任を取らされて干されたことだってあるんですから。でもね、所詮はその程度なの。
所詮じゃないよ、降格だぞ、始末書だぞ、出世のレールから外れるんだぞって喚いても、それでも「その程度」なんですよ。なんたって命までは取られないでしょ、家が他人の手に渡るわけじゃないでしょ、莫大な借金を背負うわけじゃないでしょ。これ全部、自営業ならあり得るんですから。法人にしていれば、最後は会社をたためば御破算になるところもあるんですが、それでも上場していない限り、借金は社長の個人債務ですから、再起不能になるくらいのダメージは負うわけですよ。
翻って、サラリーマンは所詮最悪でもクビになるだけですから。それ以上に悪い事は起こらないんですから。ビジネスで失敗して赤字になったって、あなた個人が損害賠償をすることにはならないワケですよ。これがどれだけ安心出来ることなのかというのは、サラリーマンを辞めて、全てを背負ってみた時に初めて分かるんですね。
サラリーマンの最も良いところは、有休休暇をもらえる事でもなく、退職金をもらえる事でもなく、クレジットカードが簡単に作れる事でもなく、給料日に確実におカネが振り込まれることでもなく(これ全部非常に大きなメリットなんですけどね)、
● どんなに失敗をしてもクビになる以上の悪い事が起こらない
というところなんですよ。つまり、会社を辞める覚悟さえあれば、どんなにムチャなことでも、どんなに突飛なことでもなんでも出来ちゃうんです。
この覚悟を持ったサラリーマンはこの世で無敵なんじゃありませんかねぇ。
会社って(特に日系企業は)、
- 文句があるなら出世のラインから外すぞ
- 僻地に飛ばすぞ
- 給料を減らすぞ
- 追い出し部屋に回すぞ
- つまらない仕事をやらせるぞ
みたいな、所謂人事権を乱用することをちらつかせて社員に言うことを聞かせようとするワケですよ。ところが当の本人が、
● ガマン出来なくなったら辞めれば良いや
と覚悟していたら、脅しが脅しにならなくなるんですね。日本的意味不明な慣習の多くが、例えば
- 忘年会や社員旅行に強制的に参加させられるとか
- 単身赴任させられるとか
- サービス残業をさせられるとか
- プライベートの時間と仕事の時間がグチャグチャになるとか
- セクハラ、パワハラをされるとか
が未だに根絶されないどころか、そんなのある程度仕方がないよね、と思ってしまう原因のひとつに、
■ 会社にしがみつかなきゃ生きられない
って考えている人がたくさんいるからじゃないですかね。お願いします何でも言うことを聞きますから、クビにだけはしないで下さい、って思っている(思わされている)からこういう脅しが通用しちゃうんです。その中で、
● オレはいつクビになっても良いもんね~
と考えている人がいたら、そりゃ強いですよ。そしてその覚悟があるのなら、会社の因習とか、空気を読めとか、不文律とかを全部無視して、思いっきりやりたいように仕事が出来るじゃありませんか。そしてそれで失敗しても最悪クビになるだけなんですから。そうなったら次の会社を探せば良いだけですよ。
何に怯えているのか分かりませんけど、意に沿わないムチャな命令をガマンして耐えていたら胃がんになりますよ。バシッと覚悟を決めて、自由に振る舞うという生き方もステキだと思うんですけどね。
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