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不動産屋が教える住宅ローン「元金均等」のメリット・デメリット

住宅ローンを組む時に選択することになる「元金均等」と「元利均等」。今回の無料メルマガ『「教養」としての不動産取引』では著者で不動産活用コンサルタントの楯岡悟朗さんが、このふたつの違いについて紹介するとともに、「元金均等」のメリットとデメリットについて記しています。

住宅ローンの元金均等方式のメリットとデメリット

元金均等方式は毎月返済する「元金が決まっています。元利均等のように、返済額の内訳が上下することはありません。

元金均等方式のメリット

元金均等方式のメリットは以下の通りです。

  1. 返済する元金は毎月一定
  2. 元利均等よりも早く元金が減る
  3. 元利均等よりも返済総額が少なくて済む

メリットだけみると元金均等が良さそうに思えますね?

しかしメリットがなによりデメリットなんですよ。

元金均等方式のデメリット

これがデメリットです。

返済生活に慣れていない返済初期の支払いが、生活を圧迫する可能性があります。

事前のシミュレーションでは十分生活をやっていけたとしても、理想と現実のギャップに悩まされることは返済生活においては往々にしてあります。デメリットにも十分すぎるほど気を向けることにしましょう。

【関連記事】住宅ローンの元利均等方式のメリットとデメリット

125%ルールが適用されない

メリットでもデメリットでもないので扱いに困るのですが、元金均等には、金利上昇による急激な返済額アップを避ける「5年ルール」「125%ルールが適用されません

【関連記事】銀行が教えてくれない「住宅ローン125%ルール」の危険な落とし穴

つまり金利変動の影響をもろに受けることになるため、元利均等返済よりも一層余裕のある計画を立てることが重要となります。それがデメリットかと言われたら、デメリットになるのかなあ…?

まとめ

元利均等を選ぶ人が多いのは、「元利均等の方が返しやすいと思う人が多いから」と言い換えることができます。どちらがおススメとかどちらが悪いとかそういう話ではないのです。借りる人の懐事情、人生設計事情によって選択肢は異なります。

ローンのあっせんを行う不動産仲介業者のお兄ちゃんたちにそこまでのアドバイスを求めるのは酷です。彼らは不動産を買った人が、買った後どのように返済していくかに興味はないのですから。かといって金融機関に求める話かと言えば、そういうものでもありません。

結局は自分たちのことは自分たちが一番よく分かっているのです。どのように返していくのかを、「どの不動産を買うのか?」と同じような熱量で話し合ってもらえればいいのではないでしょうか。

ただ、最適解はあるかもしれませんが、ベストな選択肢を選ばなかったとしても、失敗! と言えるほどのことではありません

image by: Shutterstock.com

『「教養」としての不動産取引』

『「教養」としての不動産取引』

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知識ゼロから専門家以上の不動産&不動産取引に関する知識を学び、人生を豊かにする<教養>としての知識を、みなさんの頭脳にインストールしてもらうことを目的とし、週に一度のペースでお届けしています。不動産業界に携わる人間が発行するものとしては異例のメルマガ。

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