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四国遍路の「お接待」に学ぶ、ビジネスを成功に導く鉄則

管直人元総理をはじめ、数々の有名人も歩いたことで知られる「四国遍路」。その過酷な巡礼を支えるのが食事や宿を提供し、「お接待」をしてくれる地元の方々です。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では著者で繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、「お接待」誕生の経緯と意味、さらにビジネスで活かせる「おもてなしの心」について考察しています。

「四国遍路」に学ぶ、「おもてなしの心」

四国八十八ヵ所を巡礼する「四国遍路」は、ご存知だと思います。

願い事であったり、自身を見つめ直す旅であったり、巡る人の想いはさまざま。このお遍路さんを手助けする人たちがいることは、ご存知でしょうか。巡礼の道沿いに、休憩所や宿を用意して、お遍路さんの旅の疲れを癒してくれる存在です。食べ物や飲み物を無料で振る舞ったり、宿を安く提供していたりします。これを「お接待」と言います。お遍路さんの大変さを気遣う、思いやりの気持ち、おもてなしの心なのです。

なぜ、こうした「お接待」が生まれたのでしょうか。

お遍路さんには、「同行二人(どうぎょうににん)」という考え方があります。巡礼は、四国八十八ヵ所霊場を開創されたと伝えられる、弘法大師と一緒にまわっているというものです。接待する人にとっては、お遍路さんをおもてなしすることは、同時に弘法大師をおもてなししていることと同じなのです。このことから、お遍路さんは「お接待」を断らない方が良いとされます。遠慮せずに弘法大師の代理としておもてなしを受ければ良いのです。

接待を受けたお遍路さんは、地元の人から受けた親切を絶対に忘れません。強く印象に残っています。人は、恩を受けると恩を返したくなるものです。「返報性の原理」と言われ、人間が持つ心理のひとつです。

巡礼中は、たくさんの恩を受けても、恩返しをする時間がないので、お遍路が終わると、この恩を返さなければならないと考える人が多く、社会貢献をしたり、四国へ行って、接待する側にまわったりします。「おもてなしの心」が、人を介して社会に広がり巡り巡っていくのです。

これは、ビジネスにも通じるものです。直接的に利益を追求するのではなく、おもてなしをすることで、やがて、恩返しとして戻ってくるのです。

恩返しを期待してはいけませんが、まずはお客さまを思いやり、「お接待」する気持ちで相対してください。

 

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なぜ、人はモノを買いたくなるのか。欲しいという感情は、どこから生まれるのか。消費行動における人の心理を知れば、売れるモノが見えてくる。売り方がわかる。小手先のテクニックなど、いらない。人を研究すれば、やるべきことはすべてわかる。

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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