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真野恵里菜インタビュー「一目惚れされるオトナの女に見えるかな?」

2018.03.09
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2012年にテレビアニメも放映された小玉ユキの人気コミック「坂道のアポロン」が待望の映画化。長崎・佐世保を舞台に、ジャズに魅了される高校生たちの青春を描いたドラマが3月10日より公開されます。MAG2 NEWSでは中川大志演じる千太郎が一目惚れする憧れのお嬢様を演じた、真野恵里菜さんに映画の見どころを聞いてきました。 

04manoerina 「みんな!エスパーだよ!」、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」、「逃げるは恥だが役に立つ」など、今や人気ドラマや注目の映画に次々と出演している真野恵里菜。本作で彼女が演じるのは、千太郎が一目惚れするお嬢様、深堀百合香役。ディーン・フジオカ演じる桂木淳一をひたむきに愛し、劇中、ある覚悟を見せる芯の強い女性だ。千太郎をひと目で魅了する清楚な美しさに惚れ惚れすること必至! 今回は、真野恵里菜自ら「新境地と語る役どころや撮影中のエピソード、作品の魅力についてなど、幅広く答えてくれました。
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小玉ユキ原作の人気漫画を、『ソラニン』の三木孝浩監督が実写映画化

──出演が決まったときの印象は?

真野恵里菜:マンガもアニメもすごく人気があった『坂道のアポロンの実写化と言うことで、やはりプレッシャーは感じました。原作の世界観を守りつつ、私たち生身の人間が演じるからこその、リアルな間や目線のやりとりなどを表現したいと思いました。

──中川大志さん演じる千太郎をはじめ、誰もが好きになってしまうような、どこかミステリアスだけど清楚な美しさを持つ女性、百合香を演じましたが、この美しさをどう演じようと思いましたか。

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真野恵里菜:見た目が良くてお嬢様で千太郎が一目惚れをするという役としても説得力がないといけないので、プレッシャーしかなかったです(笑)。衣装やメイクにも、監督やスタッフさんたち皆で相当こだわりました。千太郎と海で出会うシーンの白いワンピース一つをとっても、スカートの丈や生地の質感、風を受けてどう動くか、また、白は白でも真っ白なのか、それともオフホワイトなのか、たくさんの衣装を用意していただいて、いっぱい着させてもらいました。千太郎が百合香に一目惚れをするシーンでは、とにかくメイク、衣装、仕草や立ち方など、女性らしさ全開で挑みました。私自身は学校から帰ったらランドセルをぽんっと置いて外を走り回り、ザリガニ釣りをするようなおてんばだったので、百合香とは真逆の少女時代を過ごしていました(笑)。だからこの役を演じるときは、私の中でのお嬢様像というか、憧れのお嬢様をイメージしました。

──百合香という女性についての印象を教えてください。ミステリアスな女性ですが、実はとても情熱的で芯の強い女性ですよね。

真野恵里菜:そうですね。すごくかっこいい女性だと思います。最初はお嬢様で甘やかされて育ったのかなと思ったんですけど、実はそうではなく、意思をはっきり持っています。ディーン・フジオカさん演じる淳兄(淳一)のことが本当に好きで、彼に対して覚悟を決めるところが、同じ女性としてかっこいいと思いました。お嬢様の自分を捨ててもいいと思う、潔さに憧れます。何か決断をすることは難しく、まして相手に思いを伝えることも難しくて、なかなか伝わらなかったりしますが、彼女はある行動を起こして思いを伝えます。それは女性にとってはとても勇気がいることで、彼女の覚悟が伝わってきます。このシーンは泣くはずではなかったんですけど、部屋で淳兄にずっと背を向けられて、あの場にいたら手がすごく震えたし、苦しくなって自然と涙が出てきました。百合香を拒絶するのは彼の優しさだと思いますが、何が幸せかは自分で決めるし、結果的に彼と一緒にいることが一番の幸せなんです。

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「大人っぽい役は私にとって新境地。不安しかなかった」

──千太郎や薫や律子ら高校生たちの物語の中で、淳兄と百合香はとても大人っぽく、映画をぐっと引き締めていました。

真野恵里菜:こういう大人っぽい役はこれまで演じたことがなかったので、私にとって新境地と言えると思います。最初は不安しかなかったんですけど、こういう役も演じられるんだなと思いました。オーディションで選んでいただき、そこでまず合格点をいただいたと思うので、自信を持とうと。その次は現場に入って、ディーンさんとお会いして、空気を作りたいと思いました。探り探りでしたが、百合香として千太郎に素敵だと思ってもらわないといけないので、そこにやりがいを感じましたし、撮影日数は少なかったのですが、一つ一つのシーンが濃かったです。

──撮影日数はどのぐらいでしたか?

真野恵里菜:全部で一週間ぐらいでした。みなさんは長崎佐世保に泊まり込みでしたが、私は撮影の度、前乗りしたり、当日の朝に行ったり。撮影が夕方に終わった日は、東京に帰っていました。佐世保でゆっくりご飯を食べる時間もなくて(笑)。残念でしたが、それがまた百合香っぽいかなって。みんなと一緒にいすぎるより、知念さんや中川さん、小松さんたちを知らないほうが演じやすいと思いました。とはいえ、同じ作品を一緒に作るチームとしてのコミュニケーションはとりたいと思っていたので、現場に入ったときはたくさん話をしました。印象的だったのは、小松さん演じる律子ちゃんの実家のレコード屋さんの地下室でセッションをするシーンの日、知念さん、中川さん、小松さん、そして私の4人でバドミントンをしたことです。千太郎が空気を読まずに百合香を突然連れてきて、みんなの視線が交差する気まずいシーンなのですが、オフの時間は和気あいあいとしていました(笑)

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「完成作を観て鳥肌立ちました。私も男に生まれたかったって(笑)」

──ほかに印象的な場面はありますか?

真野恵里菜:百合香が千太郎をモデルに絵を描くシーンです。手元がアップになるのですが、実際に手を動かして描いています。でも私、絵心が本当になくて(笑)。絵を描くのは好きなんですけどね。撮影場所も素敵なところでしたし、大事なシーンなので、海のシーンと併せてぜひ注目してもらいたいです。20180305_4apollon

──薫や千太郎のジャズのセッションシーンについての印象を教えてください。

真野恵里菜:この作品は音楽の力が非常に強く、完成した映画を観て鳥肌が立ちました。知念さんや中川さんがすごく練習をして臨まれていたので、実写映画の枠を超える作品になったのかなって思います。少女漫画の実写化が多い中、この映画は現代の高校生たちのキラキラとした恋愛ものではなく、昭和の時代のジャズを背景にした物語ということで新しいと思いました。一見若い子向けの作品かと思いきや、大人の方も楽しめる作品になったと思います。ノスタルジックな雰囲気があって、若い子たちはこういう時代があったんだという目線で観て、ちょっと大人の方々は懐かしい気持ちでご覧になるのではないのでしょうか。恋愛もの、友情もの、音楽ものいろんなジャンルで捉えられる作品でもあるので、みなさんの感想が気になります。私は、男性の友情に注目して観ましたが、熱いものがあっていいなって思いました。薫が千太郎に、百合香と淳兄の関係をあえて言わなかった優しさ。でも、千太郎は『どうして言ってくれなかったんだ』っていうすれ違いがあって、男の子もそういうことがあるんだって思いました。そして、衝突してもそれを乗り越えて、音楽を通してまた心を通わたり、何年経っても変わらない思いがあって。ぶつかって、傷ついて、さらに熱くなる男子の友情が素敵だなって。男性に生まれてみたかったなあって素直に思いました(笑)

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──近年、真野さんは女優としてさまざまな役を演じていますが、今、女優業にどのような気持ちで向き合っていますか?

真野恵里菜:自分の中で波があるんですけど、自信を持ってやれるときと、模索期間に入ってしまうときがあります。今は模索期間に入っていると自分では思っていて、世間の評価と自分の技術が追いついていない感覚を味わっています。自分が思う以上に、期待の目を向けられることが多く、次の作品が決まったとき、その期待に応えられるか不安になります。お芝居は、何が上手くて、何が下手なのか、わからないことが多く、どうしたら人の心が動かせるんだろうって。100人いたら100人全員の心を動かすことは難しいと思いますし、それがこの仕事だと思っているのですが、どうしたらいいのかなって。『坂道のアポロン』のときは、プレッシャーや不安は感じながらも、監督やスタッフさんを信じて頑張ろう、みなさんの意見に耳を傾けて、自分の中で消化して、力を出していこうという気持ちでした。今では現場では年下の方も増えてきて、あまり弱音は吐けない状況ですね。逆にここを乗り越えたら変われるんだろうなって、自分に言い聞かせています。人生、常にいい時期ばかりではないと思うので。よくない時期もあるからこそ、いいと感じられるし、解決策を見つけられるとも思うので、前向きにとらえています。

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取材・文/杉嶋未来
撮影/能美潤一郎

 

 

真野恵里菜(MANO ERINA)

2009年にハロー!プロジェクトよりソロ歌手としてメジャーデビュー。その後、本格的に女優として活動。主な出演作は、テレビドラマでは「みんな!エスパーだよ!」(13)、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」、「逃げるは恥だが役に立つ」(16)がある。映画では、『新宿スワン』『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』(16)、『君と100回目の恋』、『覆面系ノイズ』(17)、『不能犯』(18)などがある。

 

information

『坂道のアポロン』

3月10日(土)より全国ロードショー

出演:知念侑李 中川大志 小松菜奈
真野恵里菜/山下容莉枝 松村北斗(SixTONES/ジャニーズJr.) 野間口徹
中村梅雀 ディーン・フジオカ
監督:三木孝浩  脚本:髙橋泉
原作:小玉ユキ「坂道のアポロン」(小学館「月刊flowers」FCα刊)
製作幹事:アスミック・エース、東宝  配給:東宝=アスミック・エース 制作プロダクション:アスミック・エース、C&Iエンタテインメント 
(C)2018 映画「坂道のアポロン」製作委員会 (C)2008 小玉ユキ/小学館

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