人間であれば必ず歳をとりますが、いつまでも若々しい人と、いかにも「高齢者」に見える人の差はどこにあるのでしょうか。メルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』の著者で中部大学の武田教授は、「社会が老人をさらに老人化している」と指摘。いつまでも健康で若々しくいるためには「大脳を錯覚させる必要がある」と、大胆な提言をしています。
プロフィール:武田邦彦(たけだ・くにひこ)
中部大学教授。東京大学卒業後、旭化成に入社。同社にてウラン濃縮研究所長を勤め、芝浦工業大学工学部教授を経て現職に就任。現在、テレビ出演等で活躍。
テレビや新聞に振り回されない!自分の「健康で幸福な生活指針」
なんといっても第二の人生の幸福のほとんどは「健康」で決まります。でも、現在では政府の経済政策と同じように「高齢者で儲ける医療政策」が行われていますので、テレビや新聞などで「こうしなければならない」と言っていることをそのまま受け取ると自分の健康が損なわれます。
だから、第二の人生の健康は自分で考えなければなりませんが、今まで、あまりにも朝日新聞やNHKが繰り返したフェイク医療が長かったので、それによる錯覚を個人で打破するのは容易ではありません。そこで、ここではやや断定的に、「第二の人生が健康で幸福になるための生活指針」を示したいと思います。
まず第一に、もっとも大切なことは「自分の年齢を忘れること」です。
先日、東京でタクシーに乗って「今日は東京駅まで15分ぐらいですか?」と運転手に言いましたら、「不思議なのですが、お客さんと到着時間を打ち合わせると、不思議とその時間につくのです」という奥の深い返事でした。
また、日体大の親しい筋肉の先生が「腹筋をつけるのには、単に運動してもダメで、「自分は腹筋をつけるんだ!」と思いながら運動をしなければ腹筋はつかない」と話されていて、まさに人間を支配するのは「大脳」であって、体とかチャンスというようなものではないということです。
そこで、「大脳を錯覚させるための化粧」が必要です。
- 頭が白くなってきたら必ず染める、だらしない髪にしておかない
- 男性も皮膚にしわが増えないように工夫をする
- 歩き方が老人に見えないように歩幅を広くする、さっそうと歩く
- 高齢者のデザインを選ばず、過度に派手ではない服を選ぶ
- 身体的・精神的に常に前向きで張り切った状態を保つ
がまずは大切です。
よく考えて、「正常な加齢による変化」と、「遅くしようと思えばできる変化」を分けることです。
老人をさらに老人にするために躍起になる社会。そこから抜け出すには?
「正常な加齢による変化」とは「血管の硬化」「筋肉が弱くなる」「性機能の低下」「胃腸の活動の低下」などですが、一応あまり抵抗せずに受け入れ、その中で回復に努めます。
まず、血管の硬化は変化を受け入れた後、異性(特に男性で55歳過ぎの場合は、女性の友人)がいるといないとで、血管の老化がかなり違うという結果が、勤労男性を大病院が調べた結果で分かっています。
筋肉が弱くなるのも、かつて100メートルを13秒で走った人が18秒になるのは仕方がない加齢の変化ですので、その変化に対して「筋肉増強剤」を飲む必要はありません。そうではなく、加齢による変化を受け入れて、その上でスポーツをするのです。年齢が高くなってもテニス、ボクシング、水泳ぐらいの運動はできます。
「性機能の低下」はある意味では自然ですが、過激でない範囲で異性に興味のある状態を作っておく必要があるでしょう。
「消化能力の低下」も仕方がないのですが、それを過度に意識して、「肉から豆腐へ」と変化させるとそれ自体が老化を早めることになります。
これに対して、「髪が白くなる(染めればよい)、薄くなる(養毛剤を使えばよい)」「肌が汚くなりシワがよる(適正な化粧品を男性も使う)」「骨が弱くなる(カルシウムを取って、できるだけ立つ時間を増やす)」などは対策がとれます。ここで危険なのは、社会は老人をさらに老人にするために躍起になります。たとえば、「シルバーシート」を作って足を弱くするようなことをしますから、そんなものに座らないことが必要です。
そして「大脳の力」をフルに使って、50歳を過ぎてからは、毎日「俺は50歳だ!」とつぶやくことです。もちろん、実際は50歳を超えているので無理やり、錯覚させるわけですが、大脳に錯覚させて老化を防ぐことができます。最初は「俺は50歳だ!」でよいのですが、慣れてくると、50歳以下に変えていき、「45歳だ!」までは、実際の年齢が75歳になっても十分、錯覚することができます。(続きはご登録の上、お楽しみください)
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