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「まごまごしている」から「惑星」に?意外と知らない名前の語源

7月31日、15年ぶりに火星が地球に最接近した際には、各地の天文台や科学館などでイベントが開かれ、メディアでも盛んに報道されるなど、大きな注目を集めました。しかし実は、8月も火星を含めた惑星観測のチャンスが続いていることをご存知でしょうか。今回の無料メルマガ『1日1粒!『幸せのタネ』』では著者の須田將昭さんが、来年はもう見られないという、今年限定の賑やかな星空を紹介しています。

8月のほしぞら案内

今は惑星たちが見頃だというのが大きなトピックですね。夕方の西の空には明るく輝く金星が見えています。いわゆる「宵の明星」ですが、これは10月下旬まで続きます。

西の空に輝く金星を見た後、少し南に目をやると、木星が明るく輝いています。金星や非常に近づいている火星に少し負けますが、それでもマイナス2等級ですから、日没後すぐの宵の空でも簡単に見つけられるでしょう。

木星は小型の望遠鏡でも、大赤斑と呼ばれる大きな赤い渦や縞模様などが比較的簡単に見られますし、ガリレオ衛星と言われる4つの大きな衛星も見えます。衛星はしばらく見ていると位置が変わるのも観察できます。運が良ければ、衛星の影が木星の本体に落ちているのをみることもできます。そんなときには、宇宙の立体感が感じられます。

日没後1時間前後ですと、まだ火星は南東の空、地平線から少し上がってきたばかりで、見通しのいいところでないと見つけられないかもしれません。

空が十分に暗くなってくると、土星も見えてくるでしょう。木星と火星の間ぐらい。明るさは0.2~0.4等級。他の惑星に比べて暗く感じるかもしれませんが、十分に明るくすぐに見つけられるでしょう。

今月の上旬は、見晴らしのいいところでは、西に金星東に火星間に木星と土星と4つの惑星を同時に見ることができるかもしれません

日没後、1時間半もすぎると金星が沈んでしまうので、あまりのんびりしていてもいけません。一方で、日没後すぐだと土星がみつけにくいでしょうし、火星も南東の空での高度が低く見つけるのは辛いでしょう。

肉眼でも楽しめる、しかも毎年の星空とは違う姿ですから、ぜひ眺めてください。

惑星は、星座を形作っている星々と違い、それぞれが天球上を独自の動きをしています。「まごまごしている」ということで「惑星」と訳されました。京大では「遊星」という訳語が伝統的に使われていたのですが、「惑星」が優勢になって、こちらが定着してしまいましたね。

独自の動きですから、来年は今年のような賑やかな夏空は見られません。そう考えると、今宵の空も一期一会。ぜひ眺めておいていただきたいと思うところです。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 1日1粒!『幸せのタネ』 【発行周期】 日刊

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