薄着の季節になる前に落としてしまいたい脂肪。とは言えきついダイエットはちょっと…、という方のために、今回の無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』では著者で科学者のくられさんが、なんと薬局で手に入る「痩せる薬」を紹介しています。
ダイエットドーピング in 薬局
薬局で痩せる薬は手に入りますか?と聞かれる事があります。
薬局売りの薬でダイエットなんて出来るんでしょうか? サプリメントコーナーに並んでいるものは、当然ゴミなので無視するとして。それ以外のもので、痩せるものは果たしてあるのか。
実のところ効果は限定的なものの、ある程度痩せる薬は存在します。それが小林製薬の稼ぎ頭「ナイシトール」です。実は前にもメルマガで紹介したことがあるんですが、意外と知らない人も多いようなので改めて。効果がある部分とない部分を今回はもう少し具体的にお話します。
さて、ナイシトールですが、名前からしていかにも内臓脂肪が減りそうですが、実は内臓脂肪にはほとんど効きません。この点から、男性の肥満より女性向きの薬だと言えるでしょう。
腹の肉で手でつかめる範囲が皮下脂肪。それ以外は内臓脂肪であり、内臓脂肪はも専門医による指導や処方が必要になる場合がほとんどです。この辺はナイシトールには期待できません。
なんだよ、結局ダメなんじゃないか、と思われるかもしれませんが、いえいえ、腐っても実績のある漢方薬なのです。内臓脂肪にはあまり効かないだけで、それなりに効果は期待できます。特に便秘がちな女性には効果が高めです。
この薬に使われている成分は実は漢方で「防風通聖散」というもので、ツムラの62番として消化器科では昔から肥満に処方されてきた薬であり、減量効果が認められている数少ない薬剤の1つです。ついでに言うと、ナイシトールである必要はなく、「防風通聖散」として売られている漢方はどれも同じようなものなので、安いのを買えばOKです。
さて、最後に注意点をひとつ。薬でダイエットというと楽して痩せたいって話なんでしょうが、ドーピングしたってまったく体を動かさずにダイエットというのは現実的じゃありません。体を動かさずに痩せるとどこから痩せるかというと筋肉から痩せていくので、健康的とは到底言えない訳で…。
従って、ダイエットは1に運動、2に食事です。
ここでいいとこ、3に薬という感じなので、あくまで運動と食事に気をつけないと意味がありません。
運動はすべてを解決するんじゃ!
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