経済成長を失い世界でも類を見ない「デフレの20年」を送った我が国日本。その間に貧困問題はじわじわと広がってしまっているようです。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴31年の日本人著者が、韓国と日本の生活レベルで感じる豊かさの差や、市民の生活水準が総じて貧しくなっている日本の異常事態をわかりやすく訴える、山本太郎氏の衝撃の演説内容を紹介しています。
日本を立て直す
このメルマガ、いちおう基本コンセプトは韓国に住む日本人が、韓国の生のフェーズ(phase)を日本語で日本の方に紹介するというもの。それで、はじめのころは韓国語講座みたいなものをやったり、韓国で免許をとろうというテーマで免許に関する韓国語講座みたいなものをやったりといろいろやってきて、4年ぐらい前から今のスタイルの韓国時事的情報を中心として発信している。
でも考えてみると、あくまで筆者のアイデンティティは日本人であり、日本のためになることを願うメルマガでもある。日本のため(ひいては世界のため、あるいは人類のため、地球のため)になるのならば内容はどんなことでもいいんじゃないのか。発信する内容はなにも韓国情報にかぎらなくて、自由に書いてもいいんじゃないのかと思うようになってきた。
なぜこんな前置きのことばを書いたかというと、最近「山本太郎」が北海道から駅前街頭演説ツアーをやっているユーチューブをみて非常に感銘をうけ、いてもたってもいられない心境になったからである。
れいわ新選組。
太郎氏本人は今は参議院議員ではない。この前の選挙で落選したゆえ。でも「れいわ新選組」から二人の議員を国会に送ることに成功し、本人は同党の党首だ。議員時代よりもっと忙しいと本人は言っている。
太郎氏の「北海道旅打ち演説会」を見てはじめて知ったのだけれど、日本って、こんなにもヒンコンだったのか。子どもたちの7人に1人が貧困、高齢者5人に1人が貧困、障碍者4人に1人が貧困、単身女性3人に1人が貧困。こちら韓国でもよく言われるのは、日本は、国は金持ちなんだけど個人は貧乏なんだという話。ネット記事をみると、韓国が日本の貧困率をみてばかにしているとか、そういうくらだらない記事が目に入るけれどそういう話ではない。
実際こちらで暮らしていて感じるのは、マンションの作りが韓国のほうがはるかに「豪勢」だし、不景気だとはいっても人々の購買意欲とか建設事業の活発さは日本よりはやはり高いレベルにあるといったことども。
30年前、筆者が韓国に来て語学の勉強したりしているころ、たまの一時帰国で田舎に帰り、久しぶりに幼馴染にあってしゃべったとき、「韓国にも信号ってのがあるかい」と聞いてきた友がいた。「おめえ、知らねえのもホドがあるべ」とやつの顎にストレートをかましてやりたい気持ちをぐっと抑えて、「こんど、来てみろよ」とおだやかに言ったことをきのうのことのように思い出す。
あれから30年(実際には31年)。日本も変わり、韓国も変わった。今でも勿論日本のほうが経済的にもノーベル賞的にもはるかに「上」をいっているけれど、どこまで持つかいな?という気持ちが太郎さんの「旅打ち演説会」を聞いて、ものすごく強くなっている。日本、危うし。
でも、こういうことはある。2017年の4月ごろ、北朝鮮のキム・ジョンウンが弾道ミサイルはぶっとばすわ、核実験はするわで、周辺国がパニックに陥ったときがあった。すぐにでも韓国のソウルが火の海になるんじゃないのかといわれたことがあった。筆者もこのメルマガ(キムチパワー#159)でも書いたけど、風雲急を告げる韓国情勢ではあった。日本にいる友らからも、「おい、大丈夫か」というメールやラインをもらったりした。でも、韓国にいる当事者(わたし)は、けっこう何事もなく天下泰平といった気持ちで過ごしていたことを思い出す。つまり当事者というのは、周りで心配するほどではないという定理があるということ。こういうことを思うと日本の貧困に関しても、案外当事者(日本の方)たちは、けっこうそんなこと実感せずにすごしているのかもしれない。
ただ問題は、人々の実感がナマのものとなったときには、すでに時遅しということだろう。日本は過去20年間、はげしいデフレの時代をすごした。20年間もデフレを経験した国はないというではないか。でもなんとか日本が壊れずに生き残っていられてるのも、日本という国の底力のようなものが何千年も昔からずっと存在してきたからではないのかなんてことも思う。
このメルマガ、けっして山本太郎の機関誌になるつもりはない。しかし、現在の日本を見ていると、いろいろの意味で心配になることも多い。命をかけて日本のためを考えている(ように見えるし、たぶんそれは間違っていない)彼、太郎さんを今回は応援したい。この前の選挙で議席を2つとって国政政党になれた「れいわ新選組」。彼らの次の選挙に掲げる8つのテーマをご紹介して今回のメルマガをしめたい。
- 消費税を廃止にする
- 全国一律最低賃金1500円政府が補償
- 奨学金徳政令
- 公務員増加
- 1次産業戸別所得補償
- 「トンデモ」法の一括見直し・廃止
- 辺野古新基地建設中止
- 原発即時中止。
文言だけをこんなふうに箇条書き的に書くと、誤解される恐れもある。消費税をゼロにするなどもってのほか。じゃ国の金をどうやってまかなうのか。と興奮する方もいらっしゃるはずだ。太郎さんの「北海道旅打ち演説会」のユーチューブの中にその答えがあまりにも明確に出ているので、関心のある方は是非そちらをご覧いただきたい。
9月28日が北海道路程の最後の日だそうだ。次は東北に下りてくるのか、はたまた全然違う沖縄あたりに飛んでいくのか。わからない。けれど、草の根で駆け回っている太郎さんに心からのエールを送りたい。がんばれ太郎!
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