MAG2 NEWS MENU

コロナ移住前に動いておきたい。子供の理想の転校先を探す方法

新型コロナウイルス感染症の流行を機に「移住」への関心が高まっていますが、就学期の子を持つ家庭では、転校先選びも重要な問題となってきます。親として、どのような手を打つべきなのでしょうか。今回の無料メルマガ『幸せなお母さんになる為の子育て』では著者のパピーいしがみさんが、思った以上に上手く行ったという、読者から寄せられた事例を紹介しています。

転校のアイデア

こんばんは。パピーいしがみです。

今日のメルマガは、転校による子供の変化のご報告です。

ご主人の仕事の関係でどうしても転校をしなければならない、という事は決して少なくありません。以前にも転校については、メルマガでお話させて頂きましたが、今回は転校をする場合のちょっとしたコツなどをお伝えできればと思います。ご紹介するのはまるよさんからのメールです。こんなご相談を頂いていました。

パピーさん、こんにちは。毎週届くメルマガとフォローメールでとても力をもらっています。

 

この度のご相談は、娘の転校についてです。と言いますのは、娘が1年生の時、転校でとても大きな失敗をしてしまったからです。

 

もともと幼稚園での娘は、元気で明るく受け答えができて、とても天真爛漫なチャレンジ精神旺盛な女の子でした。幼稚園でも「とても明るくていいですね。友達思いだし、小さい子にも優しくて、どこに行っても安心ですね」と言われていました。「この子だったら転校先でも上手にやっていけるだろう」と(たぶん本人も)そう思っていたのです。が、現実は全く違いました。

 

転校した学校は、1学年に1クラスしかなくて、全員、幼稚園・保育園からの持ち上がり。完全にグループができてしまっていました。「いじめ」というわけではなかったのですが、幼稚園出身の子のグループにも、保育園出身の子のグループにもそれぞれリーダーがいて、娘は、どちらのグループにも入れずに宙ぶらりんの状態で、活発で積極的だったはずが、日々明るさが失われていくように感じていました。先生にも相談したのですが、具体的な対応もして頂けず、娘は幼稚園の時のような屈託のない笑顔に戻ることはなく、「学校はどう?」と聞いても真顔で「ふつう」とか「だいじょうぶ」という返事で、「楽しい」とか「面白い」の言葉は聞ける事がありませんでした。

 

運動会の時、1年生全員で障害物競走があったのですが、娘は明らかに手を抜いて最後にゴールしていました。他の競技でも、自分が楽しむよりも、周りの子供の顔色をうかがいながら遠慮している風に見えたので、家に帰って聞いてみたら「一番になるとMちゃんが怒るから…」と下を向いて一言。Mちゃんは、勉強もできるし、運動もできる子で、クラスのリーダー的な女の子です。ちなみに幼稚園出身で、保育園出身のリーダーSちゃんとはライバル関係にある子でした。

 

娘は、学校の宿題はきちんとやっているし、私が家で勉強を見ていてもちゃんと理解をしているはずなのですが、学校でテストをすると、必ず1問か2問を間違えます。「もしかしたらそれもMちゃんが怒るから?」と聞くと、娘はいきなり私に抱き着いて声を上げて泣きじゃくりました。今までには無い泣き方で驚きました。それだけ娘は人間関係で辛い思いをしていたんだ…と、気づきながらも、どうしたらいいかずっと答えが出せませんでした。

 

私が「Mちゃんが怒ったって自分の力を出し切った方がいいよ!」と言っても「いいの。私を困らせないで」と涙目で拒否します。どうやら娘が周りの子供たちとうまくやる方法として選んだのは「目立たずおとなしくしている」ことで、娘は自分の気持ちを隠したまま暗い2年間を過ごしました。

 

そこで今回、3年生を前に「又、異動になりそう」と夫から伝えられ、娘に話すと「えッ!転校できるの?」と逆にうれしそうでした。なので、今度こそは失敗しないで転校をしたいのですが、何かコツや教えていただけることなどはないでしょうか?

という内容のご相談でした。天真爛漫だったはずの娘さん。それがライバル関係にあるリーダーがバチバチの板挟みにあって、つらい思いをしてしまったんですね。ずっと我慢をし続けてきたかもしれませんが、きっと今回、転校することで今のいやな雰囲気からは解放されますし、もしかしたらいい友達に巡り会えるかもしれません。

でも実は転校の可否は「行ってみないとわからない」という事もあり“これをすれば絶対にうまく行く”とは言えないのですが、ちょっとしたアイデアで回避することができることもありますので、まるよさんには、そこをお話させて頂きました。

まるよさん、メール拝見しました。

 

娘さん、かなりつらい思いをしていたんですね。わざと遅く走る、わざとテストを間違える。「それもМちゃんが怒るから?」と聞いたら、大声を出して泣いた…その場面では私も切なくなりました。

 

それで、今回も又、お引越しをなさるんですね。まるよさんからは「失敗しない転校をしたい」「何かコツはありませんか?」との事でしたが、転校先にどんな子がいるのか、どんな先生なのか、どんなクラスなのか、それらを調べる方法も無いので「これをすれば絶対大丈夫」とは言えないのですが、よくある失敗例から「できるだけ後悔しないように」という意味で、参考になればと思います。

 

転校がきっかけで不登校になってしまった、または、今までの子供の良さが失われてしまった、という事は、少なくありません。でも、そうなりやすい共通点はありそうです。具体的に言うと「転校生を迎えることに慣れていない学校」にはトラブルが多いようです。

 

今回、まるよさんのお子さんが通われた学校は、幼稚園・保育園からの持ち上がりで、みんな顔見知りだったんですよね。このように閉鎖的で、新しく外からくる子供に慣れていない場合、気軽に仲間に入れてあげる事が難しい場合があります。

 

又、幼少期から小さなかたまり(少人数の保育等)で育ってきた子は、その少人数のまま成長していくので、クラス替えがなかったり、新しく参加しようとしても、なじめない子が出てきたりもします。それは決して意地悪で排除するのではなく「照れくさい」とか「恥ずかしい」「どう接していいかわからない」という気持ちもあるのですね。

 

又、先生も転校生に慣れている方であれば、面倒見のいい子に「見てあげて」とか「仲良くしてね」などと、フォローをしてくれたりもしますが、先生が転校生に慣れていないと、そのフォローもしてくれなかったり、気が回らなかったりする場合もあるようです。

 

それで…(多分、前回の転校の時もそうだったと思うのですが)今までは、先にお住まいを決めて、それから小学校の手続きをされたと思うのです。でもそれですと、学校は「選べない」事になってしまいます。(効率の学校は居住地で学区が決められていますから)。ですから、先に小学校の候補をいくつか出して、学校を決めてからお住まいを検討したらどうだろう?と私は思うのです。

 

まず大事なのは学校に集う、子供たちの人数です。これは引っ越しをなさる市や町で、グーグルマップなどで探して頂くといくつかの学校があると思いますので、それぞれの学校のホームページを見て頂くと、どんな学校があるのか、学校のスローガンや、生徒数はどのくらいいるのか?は調べることができます。生徒数が多いところは、習い事やスポーツクラブも多かったり、友達を作りやすい環境づくりができています。もちろん決める前には、学校を下見してもらったら最高だと思うのですが、自治体などに相談をしてみるのもいいかと思います。

 

ただこれは、一つのアイデアなので、これですべて決まるとは申しませんが、何も考えないで全く知らない学校に通うより、ずっと安心で効果的かと私は思いますがどうでしょうか?

確実な事は言えないので、私も自信をもってお伝えすることが出来なかったのですが、まるよさんは、先に学校を調べてくださり、その学校に合わせてお住まいを決め、ご報告を頂きました。娘さんは、転校したその日のうちに友達ができて、その後も、とても友好的に迎えてもらい、すんなりと新しい学校になじめたみたいです。

頂いたご報告はこんな感じでした。

(前略)

 

パピーさんからメールを頂いて「先に子供の学校を決めたらどうでしょう?」とご提案を頂いたこと。今まで考えた事もなかったので、本当に目からうろこでした。子供たちが多い学校。転校生に慣れている子供達、先生。そうですよね。そんな学校だったらきっとなじみやすいと思います。

 

なので転勤の内示がでてすぐに、私は転勤先の市役所や、教育委員会にも事情を説明して、良い小学校をご紹介いただけないかお聞きしてみました。「もしかしたら断られるかもしれない」と恐る恐るの電話だったのですが、思ったより親切に対応して頂いて、候補を頂いた学校の教頭先生や校長先生とお話させて頂ける事もありました。パピーさんからお返事頂いたときは「そんな事できるのかな?」と思いましたが“ダメもと”で行動してみて本当に良かったです。それから我が家のモットーは「ダメでもいいからやってみる」になりました。私の目標もそれにしました。

 

新しい学校は子供も多く、1クラス40人弱で4クラス。すぐにその日に友達ができて、その友達(Aちゃん)と一緒に帰ってきました。Aちゃんは、運動が得意で男の子の友達も多く、娘の事を気にかけてくれて、学校を案内してくれたり、保健の先生や用務員のおじさんにまで娘を紹介してくれたそうです。

 

男の子たちがドッチボールをやっていると「私も入る、〇ちゃん(娘)もやろうよ!」と引っ張ってくれたり、どんどん友達の輪に入れてくれる子でした。娘も最初は「私ムリだよ」「できないよ」と言っていたようでしたが「ダメでもいいからやってみよう!って思って頑張ったんだ!」と言っていました。

 

もちろん、娘の変化に私も主人も喜んで、沢山褒めました。転校で娘の表情はどんどん変わり、食欲も出るようになりました。

 

休みの日には女の子同士で待ち合わせ遊びに行ったり、数人で声を上げて笑ったりできるようになりました。そして「学校って楽しい所なんだね」「こんなに毎日が面白いって思ったことなかったよ」という言葉が聞けるようになったのでした。その年の運動会では、みんなの輪に入って、一心不乱に大声で応援している娘を見て「本当に良かった」と、夫婦で涙が出て止まりませんでした。

 

「ダメでもいいからやってみる」のおかげで、娘はみんなと打ち解けて、女の子の友達、男の子の友達もたくさんできました。Aちゃんに誘われてミニバスも始め(まだまだ下手ですが)サブメンバーとして頑張っています。人目を気にすることなく、自分らしさを出せるようになった娘は、運動でも全力投球、勉強でも頑張ってくれて、成績もどんどん上がっています。

 

(後略)

2年に1回、異動があったまるよさんのご主人ですが、ご報告を頂いた時に「そろそろ異動になりますよね」「どうなさるのですか?」と聞いてみました。

そしたらこんなお返事を頂きました。

パピーさん。ご心配をありがとうございます。パピーさんのお返事を頂いて「こんな風に心配してくださるんだ♪」ととても嬉しかったです。

 

娘の素晴らしい変化に主人も感動してくれて、今年、異動の打診があったのですが「ダメでもいいから」と、初めて会社に交渉してみたそうです。「もうしばらくここで勤務したいのですが難しいでしょうか?」と。そうしたらなんと了解を頂いて「今まで、会社の命令は絶対だと思っていたけど、言ってみるもんだな♪」なんて言っています。今年は娘も6年生になるので、もし今年異動になったら、単身赴任だな~なんて考えていたそうです。

 

ただ今年はコロナで在宅勤務が増えて、ズーム会議で出張もなくなり、会社内でも「これなら転勤は最小限で良いのではないか?」という話も出ているそうです(もしかしたら今後の異動もないかもしれません)。

 

娘はイベントが中止になって残念がっていますが、ミニバスの大会は無くなったものの、監督さんが企画してくれた紅白戦で選手としてスタメンで出場しました。Aちゃんとは別チームでしたが、白熱した試合でとても興奮しました。大声を上げることが禁止されていましたが、主人と一緒に応援し(結果は僅差で負けましたが)とても楽しい1日を過ごさせてもらえました。娘も今までの練習の成果を思う存分発揮できたようで、とてもすがすがしい、良い顔をしていました。

 

修学旅行も、運動会も中止になる予定でしたが、とりあえず修学旅行は県内で実施するようですし、運動会はやめて合奏コンクールになるかもしれない…との事です。世の中の流れで、どうなるか?はわかりませんが、それでも毎日笑顔で楽しそうに学校に向かう娘、張り切ってのびのびしているその姿を見るだけでも大きな幸せを感じています。

 

パピーさん、ありがとうございます。又、ご報告させてくださいね。

まるよさん、ご報告ありがとうございました。娘さんも、元気になってくれて本当に良かったです。良い友達、良いクラスに恵まれましたね♪

「ダメでもいいからやってみる」もいいですね~♪市役所への問い合わせ、教育委員会への相談、そして教頭・校長先生との話など…まるよさんの「ダメでもいいからやってみる」のおかげで扉が開いたんですものね♪又、ご主人の異動も意向をくんでもらえて、家族で素晴らしい時間を過ごせて本当にうれしく思います。

貴重なご報告、そしてメルマガ掲載のご許可をありがとうございました。

image by: Shutterstock.com

石神明生この著者の記事一覧

子育て・育児の悩みを解決された生の声をお届けしています。あなたの子育ての悩みの解決になるようなヒントや、あなたの気もちを楽にしてくれるお話など、きっと参考になりますよ。まぐまぐ大賞、生活情報部門、第1位を頂いたメルマガです♪

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 幸せなお母さんになる為の子育て 』

【著者】 石神明生 【発行周期】 毎週日曜

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け