「確実に儲かる仕組み」があるのならば是が非でも知りたい、と思うのが人情というものですが、私たちが生きる社会は「ある立ち位置」の人が儲かるように作られているんだそうです。そんな仕組みを紹介しているのは、無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさん。佐藤さんはその立ち位置を「胴元的思考の人」とし、そうなるためのトレーニング法や儲けるコツをレクチャーしています。
胴元になることを意識する
ギャンブルというのは必ず胴元が儲かるようになっています。それは胴元がテラ銭を抜くからです。ちなみにテラ銭は「寺銭」でして、江戸時代にお寺で賭博場が開かれていて、お寺が開催料として抜いたおカネから来ている言葉です。
ところがこれってギャンブルだけの話じゃないんです。多くのことで、胴元が儲かるように社会の仕組みは作られているんです。
例えば、19世紀の中頃にカリフォルニアで起こったゴールドラッシュ、この時に一番儲かったのは誰だか知っていますか?金を掘っていた人たちではなく、そんな金を掘る人たちに、ツルハシを売ったり、ジーパンを売ったり(ジーンズはこの時に流行したのです)、彼らを泊めるホテルを作ったり、彼らにお酒を提供したりした人たちが一番儲かったんです。
この場合の胴元って彼らのことですよ。
人が集まると、プレーヤー的な人と、胴元的な人に分かれるんです。プレーヤーとはゴールドラッシュでいえば、金を掘る人ですよね。それとは対照的に胴元的な人というのは、自分はプレーをせずに、プレーをする人たちという集合に何か働きかけをして、彼らを動かす人なんです。
実はこれが儲けるコツなんです。
例えば、株のデイトレで儲けようとして、自分が株の売買をすることを考える人はプレーヤーなんです。そんなプレーヤーに何らかの情報を提供したり、利便を図ったりして手数料なり、口銭なりをもらうことを考える人が胴元的思考の人です。
どうして胴元的思考の人が儲かるかというと、相手にする人数が多いのと、プレーヤーの結果に拘わらずチャリンとおカネが入るからなんです(レバレッジが掛かるともいいますね)。
ゴールドラッシュの時にバーを開いていた人は、プレーヤーが金を掘り当てたら掘り当てたで、祝い酒を飲むわけ。金が見つからなかったら、今度はやけ酒を飲むわけ。つまり金が獲れたかどうかに関係なくおカネが動くわけです。
ところがプレーヤーは自分が金を掘り当てた時だけ、おカネが入るわけですね。これは構図として儲かりにくいのが分かりますよね。
ですから、自分がどういう立ち位置にいると、胴元的に振る舞えるのか?これがビジネスを設計する時に常に考えるべきことなんです。
そんなジャンル(領域)があるのか?という人は、書店に行って雑誌のコーナーを眺めてください。あそこにある雑誌の種類が胴元になれるジャンル(領域)なんです。雑誌が出版されるということは、そういう趣味、嗜好の人たちが存在しているということで、そこにはビジネスチャンスがあるんです。
その中で胴元になるということは、ある同じ思考や行動をする人たちを束ねる、まとめる、固めるということですから、そんな同じ思考、行動をする人たちが何を欲しているのかを見極める観察力が必要です。つまり、雑誌を読んでこの雑誌の読者に何を提供すれば、自分は胴元になれるのか?を考えるのです。
クルマの雑誌を買って自分がクルマを買ったり、ファッション雑誌を買って服を買いに行ったりしているようじゃ、あなたはいつまでもプレーヤーのままなんです。この雑誌の読者に共通するニーズは何か?を考えたり、今存在している読者向けのサービスやプロダクト(それは雑誌の広告に載っているわけですね)をどう改良したら、そのコミュニティーの人たちが喜ぶのか?どこかに誰もまだ手を付けていない領域はないか?ということを考えるのです。
ビジネスをやりたいとか、独立したいと考える人は、これをトレーニングだと考えて続けたら良いと思いますよ。というか、この訓練で何もアイデアが出て来ない人は、フランチャイズビジネスくらいしかやれることはありませんから。
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