21世紀を生きる我々にとって、宇宙旅行は身近なものになるのでしょうか。今回の『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』ではNY在住の人気ブロガー・りばてぃさんが、ヴァージン・グループの創業者率いる民間宇宙旅行会社がテストフライトに成功したというニュースを紹介。さらに今回の成功で話題に上がった、高度100kmのラインを指す「カーマンライン」なる言葉について解説するとともに、その高度を巡る「競合他社の主張」も取り上げています。
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今週の気になるニュース:ヴァージン・ギャラクティックが民間宇宙旅行の可能性を一歩進める
● Billionaire Richard Branson reaches space in his own ship
今週の大きなニュースといえば、ヴァージン・グループの創業者であり冒険家でもあるサー・リチャード・ブランソン氏率いる宇宙旅行会社のヴァージン・ギャラクティック(Virgin Galactic)の民間宇宙旅行初のテストフライト成功のニュースでしょう。
アメリカ時間7月11日にニューメキシコ州から飛び立ち、高度80キロまで上昇。数分間の無重力状態を楽しんだ後、地上に帰還しました。
搭乗(乗船?)したのはサー・リチャード・ブランソン含む6人。
この宇宙旅行は全部で15分ほどですが、一瞬だけ宇宙空間に出て無重力を感じ、地球を見下し、地上に戻るというもの。
ちなみにこの宇宙旅行はすでに600人が予約済みで、価格は1人あたり2,500万円($250,000)ほどだそうです。予約者は例えば、トム・ハンクスやレディー・ガガなどのセレブがいると伝えられています。
たったの15分間のしかもちょっと宇宙に出てすぐ戻ってくるのに2,500万円もかかるのかぁ高いなぁ、それとも安い!どう考えるかは資産状況もしくは企業の調査の一環でいくなどで変わると思いますが、5~10年後には1,000万円くらいになると言われているので、実は意外と宇宙旅行は現実的に近い将来可能だったりします。
アメリカで現在、民間宇宙旅行を進めているのはヴァージン・ギャラクティックの他にイーロン・マスク率いるスペースXとジェフ・ベゾス率いるブルー・オリジンがありますが、ヴァージン・ギャラクティックは飛行機型タイプのエア・クラフトで、スペースXとブルー・オジリンはロケット型のクラフトとなっています。
そしてジェフ・ベゾスは今月20日に自社の宇宙船に乗って宇宙旅行予定です。
なので今回先にヴァージン・ギャラクティックが宇宙旅行の可能性を一歩進めたということで、レースに勝ったなどと言われてますが、プレス会見でブランソン氏は「これはレースではないしベゾスともお互いの成功を願うメッセージをやりとりした」などと話してました。
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ところで、今回のヴァージン・ギャラクティックの宇宙旅行で話題に上がったのが、「カーマンライン」と呼ばれる言葉。
高度100kmのラインを指すそうで、これを超えると宇宙であるというのも。
あれ?ヴァージン・ギャラクティックは高度80キロと前述しました。じゃぁ、宇宙ではないじゃないかとなるわけですが、NASAや米空軍、FAA(連邦航空局)は高度80キロを宇宙であると認めているんだそうです。
一方、高度100キロの「カーマンライン」からを宇宙と考える人や団体は世界で96%いるとのことで、ジェフ・ベゾス率いるブルーオリジンは公式ツイートでその点を示し、100キロ超える我が社の強みであると強調していたりします。
宇宙はどこから?問題をわかりやすく解説しているのがJAXAにあったので以下どうぞ。
さらに以下は今回のヴァージン・ギャラクティックの宇宙旅行の様子。
公式が3分ほどの短い動画を出してます。合わせて、飛び立ちから地上に戻るまでをCNETが10分ほどのハイライト動画で出しているのでそちらもご参考まで:
● Virgin Galactic Unity 22 spaceflight
● Watch Richard Branson fly to space Virgin Galactic Unity22 supercut
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image by: Steve Mann / Shutterstock.com