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勝因は日本人向けにしなかったこと。東京・月島で感じる“本当のハワイ”

コロナ禍で足を運ぶことが難しくなってしまった常夏の島・ハワイ。日本にはハワイ好きな人は多く、関連グッズを扱うお店も多くあります。しかし、東京・月島にあるお店はそうしたお店とは一線を画しているようです。繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんがメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』で紹介するのは、現地の“ロコ”たちが通うお店のお惣菜を再現し、大人気となっている小さなお店です。

ハワ恋夫婦の惣菜店に並ぶものは?

常夏の楽園、ハワイ。

その独特で開放的な空気に魅せられる人は多く、日本にいても“ハワイ中心”の生活をしています。

東京都中央区月島で惣菜店を営む店主もそのひとり。いや、奥さんも同じく、ハワイマニア。

夫婦揃って、ハワイに恋し、何度も足を運んでいます。

営業する惣菜店も、実はハワイのローカルフードを売るお店です。

店主がハワイで惚れ込んだ「ポキ」を中心に、ロコモコ丼やガーリックシュリンプ、モチコチキン、スパムむすび、オックステールスープ、アヒフライ、マカロニサラダ、ハウピア、アサイーボウル、マラサダなど、ハワイローカルの人たちが、日常的に食べているものを販売しています。

特に「ポキ」は、15種類ほど用意されています。

「ポキ」とは、小さく切った魚介類や玉ねぎなどの野菜を醤油や塩で味つけしたもの。

現地でポキにハマった店主が、好き過ぎて、ポキのお店を出そうと、仕事を辞めてしまったのです。

まだ、子どもが小さかったのですが、ポキ愛は静まることなく、決断に至りました。

結果的には大成功。1日中、お客さまの絶えないお店となっています。

もんじゃ焼きの町・月島の路地裏にありながら、多くのハワイマニアが訪れます。

知る人ぞ知るお店なのです。

全国どこを探しても、こんなお店は存在しないのではないでしょうか。

ハワイをテーマにしたお店はありますが、お店の見ためも料理も“いかにもハワイ”なところばかりです。

ハワイファンではない人から見ると、恥ずかしい雰囲気が漂っています。

出す料理も、ハンバーガーやロコモコ、パンケーキ、アサイーボウルなど、お洒落であることが前提となっているものです。

これは、日本人がよく知る、表向きのハワイです。

しかし、ハワイ惣菜店は、「ロコ」と呼ばれる、現地の人が通うお店を再現しています。

さりげなくお洒落な外観で、中に入れば、あまり飾り気のないシンプルな造り。

ショーケースに整然と並べられた惣菜。

そしてメニューは、ロコたちが日常的に食べているもの。

ハワイをテーマにしていても、ワイキキやアラモアナショッピングセンターにあるようなお店ではなく、少し街から離れた、地元ならではのお店を目指しています。

こうした特徴が、本物のハワイ好きを満足させているのです。

マーケティング的には、正しい戦略だと言えます。

見せ掛けだけのインスタ映えするハワイでは、やって来るお客さまは、流行を追い掛けるだけのミーハーなので、やがて飽きられてしまいます。

しかし、このお店が提供するのは、ロコたちのハワイ。

本当のハワイ好きが、たくさん常連さんとなっています。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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