【武田双雲×茂木健一郎】人は「幸せ」だからこそチャレンジできる。今まで“真逆の選択”をしてきた日本

 

ネガティブからポジティブに変わるまでは「2~3週間」ほど?

武田:「外からどう見られるかということにこだわりすぎても、何の価値も生まない」ということって、もうずっと前から分かりきっているのに、未だにそれを信じて、美味しくもないニンジンを食べさせられながら我慢して不幸になっているという人が多すぎるんです。そんな中で、「毎日ハッピー」がベースだったり、「安全基地」がベースだったり、そこからエネルギーが生まれて活動している僕とか茂木さんみたいなパターンやサンプルが少ないんですよね。一般的な日本人は、脳の中に今までの「ネガティブ不安」がベースとして常識的に入っているので、これをハックして改めてプログラミングし直すってなると、それは時間はかかるし、僕たちみたいな人間の情報を大量に集める必要があると思います。茂木さん的に言うと、例えば脳の中の「ニューロン」(生物の脳を構成する神経細胞)とかあるじゃないですか。何千億っていう数のニューロンがある中で、例えば一度ネガティブな情報を親から与えられたネガティブ人間が、ポジティブ人間に変容するまでの時間って、どのくらいかかるんですか?

茂木:脳の神経細胞のつなぎ変わりの単位は大体2週間ぐらい。遺伝子の発現とか見てると、今日この話を聞いて明日から変わるのは無理で、やっぱり2〜3週間はみていただきたい。変化としては意外に短いよね。双雲、知ってる?この前、塾の先生と何かのメディアで対談したら、小学6年生までの学習って小学4年生までで終わるんだって。あとの2年間は試験対策するって言ってて、それを聞いてたら、小4までで終わったらその先に行ったらいいんじゃないですか、と思ったんです。でも、日本の受験って、そこから足踏みして「みんなここで足踏みしててね、小学校6年生までは」って。そういうくだらないことやってると日本は滅びるよ。

武田:日本は滅びますよね。だってAIとかが折角来てくれたんだから、もういらない。そんな勉強に何の価値もないということは、全員がわかっているわけで。

茂木:テレビは「東大王」みたいなくだらない番組やってる。東京大学って別に俺は良い大学だと思うんだけど、東大生の99%はクイズなんて全然興味ない、あるはずないじゃん。まさに双雲が言ったように、AIでいいんだから。

武田:たまたま東大の中の「クイズオタク」がテレビに出ているだけですからね。東大生の頭のよさとか関係ないですから。今で言うクリエイティビティ、創造性というものがこれから日本人に必要だよって茂木さんだけでなく教育委員会も言ってるのに、書道で言うと「お手本が絶対」で、「お手本に近づいた人が級とか段をもらえる」という、一番意味の分からないことをしているわけです。これってクリエイティビティがゼロじゃないですか。海外を意識して書道も「創作」の部門を作ったんだけど、創作の部門にも「先生のお手本」があるんです。それってもう創作じゃない(笑)。墨の擦り方まで決まって、「創作」なのにみんな同じような作品が並んでいるんです。これって日本の教育と同じことなんですよね。クリエイティブの意味が全くわかってないっていうか、クリエイティブっていう言葉を発しながら、ノンクリエイティブの方にいくっていう。茂木さんが言っていることを逆に行っちゃってるんです。

茂木:双雲は、書道界では反逆者なんだ(笑)。

武田:単なる反逆者です、もう全部ルールを破ってしまって。「それやっちゃうと死ぬよ」みたいな。

茂木:はっきり言うとどうでもいいんだよ。芸術院の偉い会員になろうとか、ほんとクソみたいな世界だよな。自分たちが偉いと思っているだけという。

武田:偉いと思う意味はないですよね。「その組織に居ることが好きだから居る」というのは別に良いんですが、それが偉いとか偉くないとか、正しいとか正しくないというのは、一切関係ないですからね。

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