「上司ガチャや部下ガチャではずれを引いた」─。少し仕事にも慣れてきてそんな言葉が聞こえてくるこの時期ですが、ハズレの“ガチャ”を引いてしまった時、どのように対処すればよいのでしょうか?『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』の著者で「5つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家」の石川和男さんがその方法を詳しく伝授しています。(この記事は音声でもお聞きいただけます。)
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上司ガチャでハズレを引いたらどうしますか?
新しい環境にも慣れてきて、「わたしの働き方はこれで良いのだろうか?」と、ふと考えることが多くなる季節。
そう考えだすきっかけは、「職場の人間関係」が8割といわれています。
友人であれば、気が合わない、苦手と感じれば距離を置くこともできます。しかし、お得意先やクライアントなど、仕事をする相手は選択できないのが現状。プロジェクトチームも、うまくコミュニケーションがとれるとは限りません。
最近は、「上司ガチャ」「部下ガチャ」という言葉があります。お金を入れてレバーを回すと景品が出てくる小型自動販売機の「ガチャガチャ」が語源と言われています。当然、どんな景品が出てくるかはフタを開けてみないと分かりません。
つまり、どんな上司にあたるかは、フタを開けてみないとわからないということです。
運が悪いと、仕事ができない無能な上司、パワハラ・モラハラを平気でする上司の下で働くこともあります。「ガチャガチャ」でハズレを引いてしまったパターンですね。
しかし、ガチャでハズレを引いてしまっても、あなたが腐ってはいけません。今回は、「上司ガチャ」「部下ガチャ」に外れてしまったときの対処法をお伝えします。
上司ガチャで外れたら自分磨きを徹底しよう!
上司が無能だとわかってしまったら、その時点であなたは対策を立てなければいけません。やってはいけないのが、上司に恵まれなかったからと愚痴ばかりこぼしてしまうこと。
たしかに上司がダメだと仕事でも成果を上げづらいですが、社外の人たちはそうは受け止ってくれません。まずは上司に頼らずに、自分個人で成果を上げる方法を試しましょう。
本を読んだりセミナーに通い、勉強するのです。もしそれで、あなたのレベルが上がれば、上司が変わっても転職しても、レベルを保つことができます。
ちなみに、セクハラ・パワハラ・モラハラのおそれがある場合は、証拠を揃えて労基署に訴えた場合、移動や退職を促すこともできます。レコーダーなので音声を収録しておきましょう。
実際にやるかどうかは別としても、そういう知識を身に付けておくだけで心理的にはかなりラクになります。
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部下との付き合い方のポイントは、無理に仲良くなろうとしないこと
部下の場合、上司よりも面倒になることがあります。おそろしくやる気のない部下、反抗的な部下、暴走する部下を持った場合の心理的ストレスは計り知れません。
そのせいで管理する部署の成果が上がらなければ、必然的にその責任は管理職が負うことになります。かといって、厳しく指導しすぎると退職や、最悪パワハラで訴えられるおそれもあります。
部下との付き合いで大事なのは、「無理に仲良くしないこと」です。
会社は営利組織です。社員は営利目的で集まった組織です。家族や友達のように「居心地の良さ」とか「以心伝心」は理想ではあるけれど、期待してはいけません。無理に合わせなくても、仕事で支障が出ないように「ホウレンソウ」(報告・連絡・相談)などで、仕事上必要なコミュニケーションをとっておけばいいのです。
また、ちょっとした世間話にも気をつけなければなりません。「付き合っている人はいるか」、「結婚する気はあるか」、「子供はまだか」なんて会話は論外です。場合によっては、セクハラに該当します。
今は、ダイバーシティー(多様性)の時代。様々な考え方、思想、信条があります。あるいは、家族や交友関係を話題にはしたくない人もいるかもしれないし、趣味のことを話したくない人もいるでしょう。
以前、就職を控える大学生に模擬面接の手伝いとして、大学で面接官役をしたことがあります。その時、聞いてはいけないこととして、以下の11の項目に釘を刺されました。
- 本籍や出生地に関すること
- 家族に関すること
- 住まいに関すること
- 生活環境、家庭環境に関すること
- 宗教に関すること
- 支持政党に関すること
- 人生観、生活信条に関すること
- 尊敬する人物について
- 思想に関すること
- 労働組合に関する情報
- 購読新聞、雑誌、愛読書などに関すること
良かれと思っている世間話が、実はあまりよくない結果を生むこともあります。仲良くなるために、お互いが気をつかい、疲れて関係性が悪化してしまうなんてことは避けたいですね。
仕事は、1つの目標を成功させるために進んでいくもの。上司や部下、チームメンバーと仲良くなれればもちろんよいのですが、もし関係構築が難しい相手なら「仲良くならねばいけない」という固定観念は捨てて、自分にとって必要なことを選択していくようにしましょう。
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