MAG2 NEWS MENU

BEIJING, CHINA - APR 6, 2016: Steve Jobs in black and white at Beijing Madame Tussauds wax museum. He was the co-founder of Apple Inc

なぜ「スティーブ・ジョブズの名言集」は他の本と一線を画しているのか?

多くの名言を生み出しているアップル創業者の故スティーブ・ジョブズ。ビジネスに役立つ名言が多いことで知られていますが、今回は今まで語られてきた物よりもさらに一歩掘り下げた名言を掲載している一冊を、メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の中で紹介しています。 

ベゾスの次はジョブズ⇒『スティーブ・ジョブズの生声』


スティーブ・ジョブズの生声

ジョージ・ビーム・著/鹿取孝・訳 文響社

こんにちは、土井英司です。

本日ご紹介する一冊は、文響社さんが仕掛ける、偉人の「生声」シリーズの2冊目。

昨日は、アマゾンの創業者、ジェフ・ベゾスの言葉を集めた『ジェフ・ベゾスの生声』を紹介しましたが、今日はそのスティーブ・ジョブズ編です。

編集者も訳者も違っているのですが、本の作り、構成はほとんど同じですね。

ちなみに編者のジョージ・ビームさんは、アメリカ・ヴァージニア州在住のジャーナリストで、本書のアメリカ版は発売前から米Amazonなどでベストセラーランク入りを果たしているそうです。

時系列の本人発言を並べ、スティーブ・ジョブズの思考がどう変化してきたか、思考によってビジネスがどう進化してきたかを検証できる内容で、名言集として読んでも面白い内容です。

ジェフ・ベゾスと違って、ジョブズの場合、目次に「リベンジ」があるのが面白いですね(笑)。

ちなみに、目次は以下のパートに分かれています。

「PART1 挑戦」(1981-1991)
「PART2 逆境」(1993-1996)
「PART3 リベンジ」(1997-1999)
「PART4 飛躍」(2000-2004)
「PART5 プライド」(2005-2008)
「PART6 未来」(2009-2011)

亡くなった2011年までの発言が網羅されており、思ったよりも知らないセリフが収められています。

ジョブズの場合、たくさん名言があるので、あえてマニアックなところを狙ったのかもしれませんね(もちろん、メジャーな発言も押さえられています)。

本文のなかから、さっそく気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

アーティストは、自分の作品にサインするものだ

出荷するまで終わりじゃない

アーティストとして創造的な人生を送りたいなら、過去を振り返りすぎてはいけない。これまで自分が何をしてきたとしても、どんな人間であったとしても、そのすべてを受け入れ、捨て去る勇気がなければならない

自分たちがつくれる最高のものをつくりたかっただけさ。例えば、家具職人が立派なタンスをつくる時を想像してほしい。裏側にベニヤ板なんて使わないよね。壁に面して誰にも見えなくても、自分にはその存在がわかっているから立派な板を使うんだ。夜、ぐっすり眠りたかったら、美しさや品質へのこだわりを最後まで貫くべきだよ

墓場で一番の金持ちになったところで意味はない。(中略)夜、眠りにつく時、我々は素晴らしいことを成し遂げたと言えること。それが重要だ

アップルのみんなを結びつけていたのは、ここなら世界を変えるようなものがつくれるってことだった。それがとても大きな意味を持っていた

デザインっていうのは面白い言葉だ。見た目のことを考えている人もいるが、もっと深く掘り下げてみると実は機能のことなんだ。Macのデザインとは「どう見えるか」ではない。部分的にはそうとも言えるが、本質的には「どう機能するか」ってことなんだよ

「フォーカスとシンプル」が私のモットーなんだ

異なる分野のものを融合させた人はたくさんいる。ポラロイドのランド博士は「ポラロイドはアートと科学の交差点に立っていたい」と言った

何かに挑戦して素晴らしい成功を収めたら、他の大きなことに挑戦すべきだ。成功に浸るのはほどほどにしておけ。次に何をやるか考えるんだ

耳ざわりの良い名言よりも、ジョブズがどうビジネスに取り組んだか、具体的なところがわかる内容で、実務家として勉強になります。

「ジョブズの名言集なんて読み飽きたよ」という方でも、きっと楽しめる内容だと思います。

ぜひ読んでみてください。

image by: Anton_Ivanov / Shutterstock.com

土井英司この著者の記事一覧

Amazon.co.j立ち上げに参画した元バイヤー、元読売新聞コラムニスト、元B11「ベストセラーBookV」レギュラーコメンテーター、元ラジオNIKKEIレギュラー。現在は、ビジネス書評家、著者、講演家、コンサルタントとして活動中の土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介。毎日発行、開始から既に4000号を超える殿堂入りメルマガです。テーマ:「出版/自分ブランド/独立・起業」

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン 』

【著者】 土井英司 【発行周期】 日刊

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け