上司がフィードバックをくれず会議発表の際にけちをつけてくる。そんなお悩みがメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』の著者で、世界的なコンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんに届きました。赤羽さんの回答とは?
上司がろくにフィードバックをくれません。締め切り直前に一言ふたことはありますが、修正できず、会議で発表時にけちをつけてきます。事業部長のいる前でです。気分が悪いですし、どう対応すべきでしょうか
Question
一部上場企業の営業企画チームです。頻繁に企画資料を作成し、営業部に提案しなければいけないのですが、上司がろくにフィードバックをくれません。締め切り直前に一言ふたことはありますが、具体的な内容ではなく、また直前なので、修正できないことも多いにもかかわらず、会議で発表時にけちをつけてきます。私を守るというような発想は皆無で、こけおろすことが普通です。しかも事業部長のいる前でです。事業部長の心証は明らかによくなく、私一人が悪者になっている感じです。非常に気分が悪く何とかしたいのですが、何かできることはないでしょうか。
赤羽さんからの回答
ご相談どうもありがとうございます。いますよね。そういう根本から腐ったような上司。適切にフィードバックをしてよりよい企画案にし、会議での発表時にはその背中を押し、実行時には関連各所のキーパーソンを巻き込んでくれる頼もしい上司の、真逆の上司。
ただ、上司に不満を持ってもいいことは何もないので、こういう不利な状況でどう体制を立て直すのかを考えましょう。
まずは、上司のインプットおよびフィードバックをいかにもらうかです。
タスクに取り組み始める前に、上司から何かの指示があるはずです。それが不十分でしょうから、そのタスクをパワーポイントで1ページに整理して書き、上司の合意を得ておきます。
要は証拠を残しておく、という当たり前のことです。ほとんどの人はやらないので、これだけでも立派です。
上司は確認を面倒くさがるかもしれませんが、指示を受けたその日中、遅くても翌日にはこういう企画書だという骨子を説明しておきます。
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次に、少なくとも日程のちょうどまん中で、上司に企画書の80%できたものを見てもらいます。対面が理想ですが、オンラインミーティングかもしれませんし、メール・LINEなどでのやりとりで終わるかも知れません。それでも必ず実施します。
これも上司はフィードバックを面倒くさがると思いますが、要点は少なくとも伝えておく、ということになります。報連相の徹底ですね。「俺は見てない」「報告してこなかった」という批判をさせないための布石でもあります。
報告会の3日前には、作成した資料を信用できる数人以上の同僚、少し先輩、少し後輩に聞いてもらって、率直なフィードバックを得て改善します。
さらには、そのうち2名からプレゼンしてもらいます。
どちらも、企画書の説明の不備が如実に表れてきますので、すぐ修正してさらにプレゼン練習をします。上司にも最終版として送っておきます。
これでプレゼンに臨めば、はるかに安心できます。
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