前回の記事で「お小遣い制には反対だ」という姿勢を示した、無料メルマガ『【スキル×運】で年収1000万円を目指せ!』の著者・佐藤しょうおんさん。今回は、お小遣い制であることで収入が増えなくなってしまう理由について語っています。
収入は増やしていくべきモノ
お小遣い制についてさらに書くと、45歳もしくは50歳くらいまでの人生というのは、収入を増やしやすい年代なんです。人生に於いて最も可処分所得が増えるのがこの頃ですからね。その時に、家計としての収入を極大化するために、何をしなきゃいけないのかというと、積極的な投資なんですよ。
タネ銭をどこかに張って、所得を増やしていくことを思考の中心に据えなきゃならないのです。この投資は、人によって、職業によって、性格によって、ライフスタイルによって変わって来ますよ。だから一概には言えませんが、
情報収集に掛るおカネだったり
自己研鑽のためにおカネだったり
人脈を広げるための交際費だったり
身なりを調えるためのおカネだったり
マネーゲームとしての投資だったり(これもまた収入を増やすひとつの方法です)
副業を立ち上げるための資本金だったり
こういうことに感度を高め、時間とエネルギーを使い、少しずつレバレッジを掛けて成果を大きくしていくことが必要になるんです。どんなことだって、最初から大きなリターンを手にできるわけがありませんし、たぶん最初は勉強代のような形でいくらかマイナスになることもあるでしょう。これも含めて投資なんですよ。
ですから一番やってはいけないことは、例えばご主人が収入を増やそうとして株式投資の勉強をし、実際に株を買い、それが上手く行かず損失を出してしまった時に、
失敗したんだからもう二度と投資なんてやらないで!
と言うことです。
誰しも失敗しておカネを失うために投資をしようなんて考えていません。自分のため、家族の未来のために投資を勉強し、これを実践したわけです。そりゃ最初の数年は赤字になったっておかしくありませんよ。投資のプロじゃないんですから。ある程度の失敗を積み重ねて、勘所を掴む必要があるんですから、これも含めて勉強代だと考えてあげることが必要になるんですよ。
株やFXをやっている人で、一度もマイナスにならずに儲け続けている人なんてほとんどいないんですから。私だって何度も損切りをしていますし、年間トータルでプラスになるまでに何年も掛ったんですから。
お小遣い制だとこれができにくいんですよ。なんたってそもそもの絶対額がカツカツですからね。また奥さんが管理をしている、つまり監視をしている状態で伸び伸びと投資ができるわけありませんよね。
これが副業だったらもっとシビアですよ。最初になにがしかの軍資金が必要になるんですから。
こうやって収入とは、増やしていく方向で物事を考えなきゃならないんです。その時にお小遣いのように、一定額の使えるおカネしかないと思考が守りに入ってしまうんですよ。外に拡散される方向ではなく、内側に収縮する方向で物事を考えてしまうんです。だからこうなってしまった男性は、所得を増やしにくいんですよ。
これは女性でも同じで、人間は誰しも誰にも監視も管理もされずに、自由に使えるおカネを一定額持っていることが健全なんですよ。何かを買いたいと考えた時にいちいち配偶者に、それが必要である理由を説明して、認めてもらえなければおカネをもらえないなんてことになったら、窮屈でやってられないでしょ。
我が家では結婚当初から、一定額を生活費として渡して、その範囲内で好きにやりくりしてね、ということになっていて、その範囲内であれば家人が自分の判断で好きなようにおカネを使えるようにしています。すぐに彼女は自分で外で稼ぐようになったので、そちらのおカネについては完全にフリーで、私は全く関与していません。
法人化して、家人もセミナーをやるようになってからは、毎月一定額の役員報酬を支払っています。これについては、我が家の取り決めで住宅ローンと水道光熱費、母親の介護費用は私が全額支払う、残りの食費などは家人の役員報酬の範囲内でやりくりしてねということになりました。これは前回書いた「収入の割合に応じていくらかずつ拠出する」方法に非常に近いですね。
このやり方は、年金暮らしのような人にはフィットしませんよ。こちらはひたすら守りのための管理が必要ですからね。増やすのでなく、切り詰めることが重要になります。なぜならば、年を取れば取るほど、失ったおカネを取り戻す手段が狭まって行くからです。つまり、おカネを増やすということがやりにくくなるからです。
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