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ネットを介したうつ病治療は「重症度に応じて効果が変わる」という研究結果

対面ではなくインターネットを介した治療も進んでいる昨今ですが、うつ病の治療では、重症度に応じてその効果も変わってくるようです。今回のもりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』では、海外研究の結果を紹介しています。

インターネットを用いたうつ病治療とその効果の相違

◎要約:『インターネットを介したうつ病治療は、軽度のうつ病では比較的一貫した結果が認められるが、重症度が高くなると結果の不一致が大きくなるかもしれない』

今回はインターネットを介した治療における、うつ病の重症度による効果の違いについて調べた研究(メタ・アナリシス)をご紹介します。

インターネットや携帯を用いたうつ病治療の効果の相違

Heterogeneity of Treatment Effects in Internet- and Mobile-Based Interventions for Depression

A Systematic Review and Meta-Analysis

うつ病に対するインターネットを介した治療の効果を調べた102のランダム化比較試験(19,758人の参加者、平均39.9歳、平均PHQ9得点12.81点)が分析の対象となりました。

結果として、以下の内容が示されました。

・軽度のうつ病では、研究ごとの効果の違いは明らかではありませんでした。

・重症度が高くなると、研究ごとに治療効果に関する結果の不一致(heterogeneity)が大きくなっていました。

うつ病の重症度が高くなると、ケースの特徴に合わせた対面による治療の必要性が高まる可能性が考えられました。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 もりさわメンタルクリニック 【発行周期】 日刊

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