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アメリカ出店のリアル。日本の飲食企業が直面する資金・人件費・制度の壁

外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんは、出店支援のため米国テキサス州とハワイ州を訪れた中で、法人設立や資金調達、初期投資、人件費制度など、日本とは大きく異なるビジネス環境が浮かび上がったと語ります。堀部さんは自身のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』の中で、アメリカ出張で得た現地のリアルな知見を紹介しています。

アメリカ出店と現地飲食企業に学ぶこと

約1週間アメリカ出張に行っていました。

メインの目的はご支援先の出店に関して。

その背景でテキサス州とハワイ州へ。ここで色々な学びがあったので共有です!

■法人はどう作るのか

ここは「株式100%完全子会社」で作れるので一部のアジア出店に比べると安心です。

意思決定や乗っ取りリスクなどを下げられるのは大きなポイントです。

ただし、

・酒類販売ライセンスの取得

・現地での様々な実務

これで取締役に現地にいる人物がいた方がスムーズなのも事実。

ただここで取締役の過半数が外部だと結果乗っ取られてしまった。

これもあるあるな訳です。

この辺りは士業の人と連動しつつ、取締役の比率に気をつけておく。それは必要と感じる次第です。

■資金調達はどうするのか?

会社を作った。

後は物件を探して、工事して、採用教育を進め、オープン!

な訳ですが、避けられない資金調達。ここにも落とし穴は多々あります。

I)現地でのデッドファイナンス(融資)

無理と思った方が良いです。

米国子会社での実績がない地点で

必要額での調達は難しいと言えます。

ii)現地でのエクイティファイナンス(出資)

実績があると話はできるのですが、ゼロイチでは難易度が高いです。

上場を狙われる知り合いの方は、大きく伸びる「型」ができて初めてVCとの話がスムーズに行ったそうです。

I)より難易度が低いのは事実ですが、ゴールはIPOやM&Aにもなってくる為、本当にそれをやりたいか?も大事ですね。

iii)日本からの貸付金

上記なので現実的なのはここ。

日本の金融機関に借りて現地への送金です。

ただここにもたくさんの落とし穴!

ただで貸すのは税務署的にアウト。必ず「貸付利息」をつけなければいけません。

アメリカなら「5%~7%」くらい。

となると仮に1億円貸し付けた場合。毎年の利息は500万円~700万円。

これ、日本側だと法人税増えますよね。。

もし現地の資金切りが回っていない場合、貸してキャッシュフローが悪化しているのに、受取利息計上だけが増えて法人税が増える。

これが最悪なケースです。

そしてこれもあるある。

逆にアメリカ側も負債額が大きすぎると、この支払利息の損金が認められないケースも。

現地でしっかり儲ければ良いのですが、それまでにはこの財務面での落とし穴が大きいです。

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■現地での初期投資

ここは為替を差し引いても高いですね。

ご支援先の見積もりを見ていると日本の2倍くらい。

為替で1.5倍、物価で1.3倍みたいな印象です。

その分、投資回収も早めたいところなので、売上を日本以上に作る事ができるのか。ここがやっぱりポイント。

また早くオープンしないと上記の利息問題も。

・早くオープンする

・早く軌道に乗せる

ここは直営の場合、かなりシビアと言えます。

■難しい人件費の考え方

日本よりインフレが激しいのでかなり高い時給及び最低賃金。

ここで州によってルールが違います。

1.チップ充当が認められる州

ニューヨーク州やテキサス州など。

例えばニューヨークだと最低時給17ドル。

ただそれを、

雇用主:11.35ドル

チップ:5.65ドル

合計 :17ドル

このようにする事が可能です。

チップが足りなければ雇用主が充当ですね。

2.チップ充当が禁止されている州

カリフォルニア州など。

日本での参入が人気なLA。

カリフォルニア州では禁止です。

これが中々に難しいところ。

事業主にとっては禁止の州は大変すぎ!

人件費率が普通に10-15%上がります。

価格転嫁にも限界があり、人の採用自体を避けるようになります。

働く人にとってもです。

最低賃金がそもそもチップ込みか否かな訳で、否な州ならばチップがプラスで入る訳です。

ここもどこに進出するか?を考える際、重要な視点になってきます。

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■ハワイで感じた厳しさ

インフレの限界点がどこにあるのか。

これが持続的なのか。これを強く感じました。

I)高まり続けるチップ

最低でも20%~の表記の店が増えました。

感謝料ではなく現地の人件費インフレを顧客に肩代わりするスタイルです。

ii)総額でのチップ

従来は本体価格にチップだったのが、今は税込価格にチップな店も増えました。

二重課税のような印象を受けますよね。

iii)キッチンフィー

上述のチップ充当NGの国の場合、サービスだけ時給がぐんと上がります。

そうなると厨房が不人気で人が集まらず、かつ不公平感もかなり大きくなります。

その為、4%程度の手数料が更に追加に。

この3点に大きな変化を感じました。ローカルはやはりそのような店は行かない。

そうなると観光依存が高くなる訳で、そこへのリスクもあります。

味やおもてなしの勝負ではなく、どうビジネスモデルを構築できるか。

ここの勝負になっている難しさもあります。

■アメリカ出店の狙い

・アメリカンドリームを狙う

・自分がアメリカ好きで商売をしたい

改めてここだなと感じました。

i)アメリカンドリームを狙う

現地で投資家から資金を調達し、上場を狙うならやはり面白い市場。

シンプルに商圏が広い!!

その為に出店可能エリアも多く、かつ人口が増えている状況。

今回オースティンで驚いたのが、ーーー(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2026年3月2日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください、初月無料です)

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image by: Shutterstock.com

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関西学院大学卒業後、新卒で船井総研に入社。当時史上最年少にてフード部のマネージャー職へ。その後事業承継と起業を行い、 京都にて外食・中食業態を複数経営しつつ、多くの企業をサポート。事業規模は年商2,000万~1兆円企業まで幅広いです。外食/フードデリバリーが専門領域なので、それについての情報を書いています。

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