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三菱UFJ女性元行員に「奇跡の大勝利」はあり得たか?ギャンブル依存症者が例外なく破滅するワケ…貸金庫窃盗で人生アウト

三菱UFJ銀行の貸金庫から十数億円相当の金品が盗まれた事件。逮捕されたのは支店長代理を務めていた元行員の今村由香理容疑者(46)だった。今村容疑者は競馬やFXにのめり込んでいたとされるが、そんな彼女が人生の破滅を回避し「奇跡の大勝利」を掴み取る世界線はあり得たのだろうか?その可能性はまったくないと断じるのは、米国株をはじめ投資全般に精通し、自身も大きな資産を築き上げることに成功した作家の鈴木傾城氏だ。(メルマガ『鈴木傾城の「フルインベスト」メルマガ編』より)
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです

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プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。

筋金入りのギャンブラー、今村由香理の勝率は最初からゼロだった

三菱UFJ銀行の元行員だった今村由香理は、15年以上にわたり競馬やFX(外国為替証拠金取引)などのギャンブルにのめり込み、2013年には700万円以上の負債を抱えて民事再生法の適用を申請していた。

それで懲りてやめられたらよかったのだが、その後もFX狂いが止まらずに借金が10億円以上に膨れ上がり、返済に困窮した末、顧客の貸金庫から現金や貴金属や金塊を盗みまくって、2025年1月14日に逮捕されている。

今村由香理は「投資に使った」と述べていたようだが、競馬やFXが「投資」と思っているところに、金融リテラシーの低さが見えてくる。とても金融機関に勤めていた人間とは思えない。

FXにしても、日本のFX取引はレバレッジが低いので、わざわざ海外の会社に口座を作っていた。海外ではレバレッジ100倍以上を賭けることができる狂気のようなFX口座も普通にある。こういうので10億円の損失を出すのだから、かなりのギャンブル狂だったともいえる。

ギャンブルは短期間で大きな利益を狙うスリルに満ちた取引だ。勝てば多額の現金が得られる。そこには極度の興奮と運試しの要素がつめ込まれている。

勝敗は運に大きく左右され、当たれば一攫千金、外れればすべてを失うという劇的な展開になる。このギリギリのスリルに、多くの人々が魅了される。要するに、ギャンブルは投資というよりも娯楽なのである。

しかし、胴元はつねに控除率を設定しており、参加者の総掛け金の一部を確実に取り分として得る。こうして長期的には、ギャンブラー全体の期待値は理論上にはマイナスになる構造が仕込まれている。

私はギャンブルなんかまったく関心がないのだが、どうしてもギャンブルにかかわらなければならない悲運にあるのなら、鉄火場に乗り込んで勝負なんかしない。胴元に賭ける。胴元に賭けるのは、べつに難しい話ではない。

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不確実性に身を委ねるのがギャンブル

もしFX(外国為替証拠金取引)ならば、FXの口座を提供している上場企業の株式を買う。日本でいえば、トレイダーズホールディングス【8704】、GMOインターネットグループ【9449】、SBIホールディングス【8473】、auカブコム証券【8703】、マネックスグループ【8698】、松井証券【8628】など、いろいろある。FXでは彼らが胴元だ。

海外では、ギャンブルを扱っている上場企業もあって、ラスベガス・サンズ【LVS】、MGMリゾーツ・インターナショナル【MGM】、ウィン・リゾーツ【WYNN】、ペン・ナショナル・ゲーミング【PENN】などがある。

私自身はこういう企業に個別投資するつもりはないが、ギャンブルで金をはたくのなら、胴元ともいえる企業の株式を保有するほうを選ぶ。

投資はギャンブルとはまったく異なるものだ。投資家は企業業績や経済指標を分析し、社会の成長やニーズの変化を見据えて資金を投じる。市場が拡大を続ける限り、そこから生まれる利益はプラスサムゲームとして還元される。

投資先が優良企業であれば、長期的な期待値がプラスとなる可能性が高い。言い換えれば、価値創造のプロセスに参加しながら資産を増やす行為が投資であり、勝敗を一点に賭けるかのような不確実性に身を委ねるのがギャンブルである

投資とギャンブルが大きく違うのは、時間軸かもしれない。

ギャンブルは短期決戦で、一瞬の勝敗に運が左右されやすい。一方、投資は株式や債券などへの分散投資で長期的成長を狙うため、運よりも知識と分析が鍵となる。

こうした差異を理解せずに両者を混同すると、気軽な稼ぎ方を期待して破滅のリスクを抱え込むことになる。スリルと興奮は資産形成に馴染まない。FXや競馬で身を滅ぼした今村由香理は、このあたりを刑務所の中で勉強しておくべきだろう。

ただ、金融犯罪歴がある場合は証券口座が作れない可能性があるので、彼女が出所したとしても株式投資も何もできないのかもしれない。前科があっても公営ギャンブルはできるが、そこに足を踏み入れたらまた同じことを繰り返す。

今村由香理は筋金入りのギャンブル依存症に見える。おそらく十数年くらいの実刑判決となるはずだが、出所してギャンブル依存症は治っているのだろうか。

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データや情報がほとんど役に立たないギャンブル

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ギャンブルがもたらす興奮はドラッグと同じ

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あなたがなりたいのは賢明な投資家か、それともホームレスか

そういえば、思い出すのは新宿の路上で新聞を読んでいたホームレスのことだ。

この人は新聞にマジックで印をつけたりして熱心に新聞を読んでいたのだが、よくよく見るとそれは競馬新聞だった。なぜ、この人がホームレスなのか、その瞬間に理解できた。

投資は綿密な分析と長期的成長への期待に基づき、複利効果による資産拡大が見込める。ギャンブルの魅力はその瞬発力にあるが、時間をかけて複利で成果を蓄える投資とは根本から異なる――(続きはメルマガでご覧ください。初月無料です)

この続きは、有料メルマガ購読者さま限定記事です。初月無料のお試し登録ですぐに全文をご覧いただけます。著者の鈴木傾城氏は、米国株式を軸に据えた資産運用術を長年メルマガで解説し、読者から絶大な支持を得てきました。

鈴木氏が提唱する投資方法は、短期的なマーケットの上げ下げに惑わされることなく、着実に不労所得を構築していくためのもの。たとえば突然、NYダウ指数やNASDAQ指数が-80%の大暴落に見舞われたとしても自分の老後は安泰。そんな、巷の「株バブル」とは一線を引いた資産運用の普及・啓蒙につとめています。

毎週のメルマガでは、投資哲学、マクロ経済分析、株式市場全般の動向、個別銘柄の動き、新たに組成された株式ETFの評価、相場急変時の解説などさまざまな情報を配信中。1日で大金を稼ぐような内容では決してありませんが、不労所得の実現にむけて株式投資に取り組む際のよきペースメーカー、よきパートナーとなってくれることでしょう。あなたも今日からはじめてみませんか?

(本記事は、メルマガ『鈴木傾城の「フルインベスト」メルマガ編』2025年1月19日号を一部抜粋、再構成したものです。続きはご購読ください)

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【関連】米国株投資で大成功の作家・鈴木傾城氏が「2025年にガチホする株、現金化する株」トランプが何を言おうが「当然の準備」でカネは自然に増えていく

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  • 顧客の金を盗んで実刑を食らった女性の元行員はギャンブルを投資と言っていた(1/19)
  • 注視せよ。トランプ大統領のアメリカ第一主義は株式市場に何をもらたすのか?(1/12)
  • 恫喝外交のトランプ政権が戻ってくるわけだから、市場が平穏であるわけがない(1/5)

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  • 2025年の米国株式市場10の懸念点。他の投資家に多幸感があればそれを利用しろ(12/29)
  • 今の段階で相場を降りたら嘲笑されるかもしれないが、利確して後はぶらぶらする(12/22)
  • 投資家を地獄に突き落とす社会現象をまとめてみた。来年はフルインベストするな(12/15)
  • 個人投資家が熱狂して、プロの投資家がそっと足抜けしていくのが今の株式市場(12/8)
  • 株式市場が上昇し、誰もが「投資、投資、投資」と話題にする中で私が決めたこと(12/1)

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