日本ではこれまで、「スパイ防止法」をめぐる議論は、主に国内の治安や人権、監視社会の是非という文脈で語られてきました。ところが、ウクライナ戦争という国際的な視点から日本を見ると、別の問題が浮かび上がってきます。メルマガ『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』の著者・大澤裕さんは今回、海外から見た日本の情報安全保障の現状や、ロシアによる日本国内での情報活動、ウクライナ戦争との関係を整理しながら、高市内閣が進めるスパイ防止法の方向性について考えていきます。
スパイ防止法とウクライナ戦争
高市内閣はスパイ防止法をどのように進めるのでしょうか。
スパイ防止法は1985年に自民党議員立法として提出されましたが、密告・監視社会の懸念から野党や学界の反対により廃案となりました
今、経済安全保障や情報漏洩リスクの高まりを背景に再び検討が進められています。
関連する記事がニューヨーク・タイムズの7月12日の記事にありました。
ロシアの日本におけるスパイ活動がウクライナ戦争にはたしている役割について記しています。
記事抜粋
日本はかねてより「スパイの楽園」として知られてきた。
その一因は、第二次世界大戦後の戦勝国による制約により、日本の諜報機関が弱体なままであることにある。
日本には対外諜報機関すら存在しない。
日本の脆弱なスパイ法と活況を呈するハイテク産業が、ロシアのウクライナ戦争遂行において不可欠な要素となっている。
東京での作戦の中核を担っているのは、「第20局」として知られるロシア軍情報部隊であり、その役割はこれまで公に明らかにされたことがない。
ウクライナ政府の推計によると、ロシアのミサイルやドローンの90%に日本の部品が使用されている。
5月、ロシア製の巡航ミサイルがキエフの高層住宅ビルを破壊し、少なくとも24人が死亡した事件を受け、捜査当局は瓦礫を精査した。
ウクライナ側の分析によると、このミサイルは、ロシアへの輸出が広く禁止されている日本の部品によって誘導されていたことが判明した。
密輸業者は、その機器をロシアに直接送り込む必要はなく、ロシアへの販売に同意する場所へ送り込めばよいだけだ。
例えば、日本の機密技術の最大の輸出先はベトナムであり、ベトナムは逆にロシアへの機密技術の最大の輸出国となっている。
2025年4月だけでも、ウクライナはこの件に関して日本の外務省に少なくとも8通の正式な外交文書を送付した。
これらの文書には、民間人への攻撃から回収されたロシアの武器や軍事装備に日本の部品が使用されていたという証拠が詳述されていた。
解説
わかりやすい記事です。
「ロシア軍情報部隊第20局」の存在、日本の新聞やTVで報道されることはめったにないでしょう。
しかし海外ではニューヨーク・タイムズという左派的な新聞でも、こういった報道をしています。
日本と海外の報道のギャップを感じます。
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