9月の声を聞いても、一向に収まる気配のない猛暑。日本列島に「本格的な秋」はいつ訪れるのでしょうか。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では、気象予報士として『ニュースステーション』のお天気キャスターを務めていた健康社会学者の河合薫さんが、そのタイミングを予測。さらに「暑すぎる夏」がそのシーズンの冬に及ぼしかねない影響を、過去のデータをもとに解説しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:秋はいつ来る?
プロフィール:河合薫(かわい・かおる)
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。
秋はいつ来る?
9月に入っても酷暑が続いているので、「いつまで暑いの?」とみなさん思われているでしょうから、前回に続き、今回もお天気ネタです。
結論から言うと、秋の気配を感じるのは9月下旬です。
気象庁の最新の予報では、前半は全国的に70%以上の確率で平年の気温より高くなると予想。後半にその確率が下がり、関東・東海・北陸地方で50%、北日本・西日本は60%です。
秋の足音は夕方から聞こえてきますので、日中は暑くても帰宅時には涼やかな風を感じる日が多くなっていきます。
ただし、そのまま本格的な秋になるかというと、そう簡単にはいきません。10月になっても30度を超える夏日が出てきそうです。半袖はまだまだ活躍します。
11月になるとやっと寒い日も出てきますが、平年より高い気温が先行しそうです。
一方で、極端に夏が暑いと、冬にドカ雪が降ったり、平年より寒い日が記録されたりするので、なかなか気が抜けません。
例えば、11年前2014年2月。4日から6日にかけて「10年に1度」の強い寒波が日本列島に流れ込みました。最高気温0℃未満の真冬日となった地点数は400地点を超え、8日・14日と2週続けて広い範囲で大雪となりました。
いずれも「南岸低気圧」によるもので、積雪量は関東平野部で30 – 80cm、奥多摩・秩父、箱根などの内陸部では1m以上に達し、山中湖村で最大時には積雪187cmを記録しました。
この時の夏、つまり2013年の夏は全国で猛暑でした。
特に、西日本では統計を開始した1946年以降で最も高くなり、8月12日には高知県四万十市江川崎で41.0℃を記録し、歴代全国1位に。
東日本でも連日酷暑が続き、9月1日には千葉県茂原市で37.4℃、群馬県館林市で37.3℃など、9月としては記録的な高温でした。
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この時の暑さと今年の暑さはとても似ています。11月中旬以降、強い寒気が流れ込み、北日本を除いて気温の低い日が多くなりました。
地球も生きていますから、バランスを取ろうとするのです。
ということは…。そうです。梅雨も短かかったぶん、これからの台風シーズンは十分に気を付ける必要があります。気象庁の予報でも降水量は多くなるとしています。
前回書いたとおり、異常な降り方になる確率が高まっていますので、今のうちに避難場所や防災グッズの確認、家族の連絡方法など確認してください。
みなさんの暑さ対策、防災の備え方など、ぜひ、お聞かせください。
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