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統一教会3200pの内部文書「TM特別報告」が暴く政界工作の全貌。韓国大統領が「国を滅ぼす反乱行為」と断罪する与野党を超えた癒着

韓国では李在明大統領が統一教会(世界平和統一家庭連合)の政界ロビー工作を徹底調査するよう命じ、検察と警察が本格的に調査に乗り出しました。その結果、3200ページを超える統一教会の内部文書「TM(真のお母様)特別報告」が明るみに出て、尹錫悦前大統領をはじめとする政治家との癒着実態が次々と判明しています。李大統領は「国が滅びる道であり必ず根絶しなければならない」「国を守るために与えた銃を国民に向ける反乱行為だ」と強く非難しました。メルマガ『辺真一のマル秘レポート』では著者でコリア・レポートの編集長を務める辺真一さんが、統一教会による組織的な政界工作の全貌を詳細に報告しています。
※タイトルはMAG2 NEWS編集部によるものです。 

韓国統一教会への検察・警察の調査とマスコミの追及はどこまで進んでいるのか?

韓国では李在明(イ・ジェミョン)大統領が解散も視野に統一教会(世界平和統一家庭連合)の政界ロビー工作を徹底的に調査するよう法務省など関係部署に命じ、検察と警察が本格的に調査に乗り出したことから統一教会の「疑惑」が次々と明るみに出ている。以上、時系列で検察と警察の調査及びマスコミの報道を掲載する。

<中略>

2026年1月21日「旧統一などとの政教癒着 国を滅ぼす反乱行為」

李在明大統領は21日に青瓦台(大統領府)で開いた新年記者会見で統一教会や新興宗教団体「新天地イエス教会」などの宗教団体と政界との癒着問題について「国が滅びる道であり必ず根絶しなければならない」とし、「組織的に宗教的信念を政治の道具として活用することは許されない」と強調。また宗教が政治に関与することがどれほど悪質で危険なことなのかを理解せず権利と認識していると指摘。「国を守るために与えた銃を国民に向ける反乱行為のようなものだ」と述べた。

2026年1月22日(ニュース打破)「TM(真のお母様)特別報告」を綿密分析

「ニュース打破」は3200ページを超える統一教会の内部文書「TM(真のお母様)特別報告」を綿密に分析した。この文書は、尹永浩前統一教会世界本部長が韓鶴子総裁に報告したものとされ、統一教会による政界ロビーの実態、献金の運用方法、メディア活用の手法や構想などが時期別に整理されている。

「TM特別報告」は尹永浩・前世界本部長が教団の懸案事項を韓鶴子総裁に直接報告するために作成したとされる内部文書である。「TM」とはTrue Motherの略で、統一教会で「真のお母様」と呼ばれる韓鶴子総裁を指す。公開された文書は全3212ページに及び、2017年8月から2023年4月まで約6年間の記録が収められている。

文書は各国の責任者や地域単位の組織が現場の状況を日誌形式で報告し、尹前本部長がそれを選別・要約して「特別報告」として整理した。裁判で尹前本部長は「この文書をそのまま韓鶴子総裁に渡したわけではないが、文書内容を基に毎朝、口頭で報告していた」と証言した。報告後には、韓総裁が具体的な指示を出していたという。「TM特別報告」の信憑性を裏付ける証言や状況証拠は、裁判の過程で相次いで明らかになっている。

今月13日、韓鶴子総裁の裁判に証人として出廷した朴(パク)某・統一教会第5地区長は「報告書」に登場する文言を自らが直接作成したと認めた。

昨年12月1日、元統一教会関係者の徐(ソ)某氏は「海外からの報告事項を尹前本部長に伝えると尹前本部長がそれを再び韓総裁に報告していた」と証言した。また、「尹前本部長から韓総裁の指示事項を受け取るとそれを翻訳して海外各国に伝えていた」と述べた。徐氏は2023年7月まで、統一教会で通訳・翻訳および海外要人の招待業務を担当していた。

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尹錫悦前大統領との接触

「ニュース打破」は裁判の核心証拠であり捜査の主要資料として活用されているこの文書を重点的に分析した。まず、統一教会を巡る疑惑の中でも核心とされる「政界関係者の管理およびロビー活動」の実態がこの文書にどのように現れているのかを公開する。

「TM特別報告」には尹前世界本部長が尹錫悦前大統領の当選直後、大統領職引継委員会の事務室を訪問した際の状況が詳しく記されている。2022年の大統領選後に作成されたとみられる報告には「Y予防」という表現が登場する。

「鍾路区通義洞、警備・警護がものすごい、4階建ての建物」「権性東最側近、すごい、すべてのスタッフが知っている、尹大統領がとても気楽そう」といった文言が併記されている。ここでいう「Y」とは尹錫悦を指す。尹錫悦当選人の大統領職引継委員会事務室は、当時、鍾路区通義洞にあった。

文書には、訪問時に交わされたとみられる会話内容も整理されている。「尹本(尹永浩前本部長)にある分野を任せる」「国家プロジェクトの提案」「今後議論しよう」「在任期間中にやろう」といった表現が見られる。これは、統一教会側が国家事業性格のプロジェクトを提案し、尹前大統領がこれを前向きに検討した可能性を示唆する部分である。

大統領室の龍山移転に関連する内容も報告書に含まれている。

「真のお母様の意向を伝えた。非常に喜んでいた」という文が記されており、これは2022年の大統領執務室・官邸の龍山移転決定の過程で、統一教会側が韓総裁の立場を尹前大統領側に伝えた可能性を示している。

統一教会側から1億ウォンの違法政治資金を受け取った容疑で拘束起訴され、現在裁判を受けている権性東議員を示唆する文言も登場する。

「お母様と権議員の面会」という表現でこれは尹前大統領当選後、権議員が京畿道加平の天正宮で韓鶴子総裁と会ったという特検の公訴状内容と一致する。尹錫悦の発言として記されたとみられる部分にも、権議員が登場する。

その文言は「私を時間が許すときに会いたい。権通じて、いつでも連絡しなさい」というものだ。また、権議員を暗示するキーワードもある。

特検の公訴状によると、尹前本部長は2022年1月5日、ソウル汝矣島の高級中華料理店で権議員に現金1億ウォンを渡したとされているが、2022年1月3日付の報告書には「権」という表現が含まれている。

一方で、統一教会側はこの報告書の作成時点そのものに強い疑問を呈している。

特に「権」というキーワードが登場する文書は2022年1月3日に作成されたものとは考えにくく、歪曲や捏造の可能性があると主張している。

統一教会は「ニュース打破」に送った書面声明で「報告書の作成日が『2022年1月3日』と記載されているが、本文には『2023年新年の挨拶』という表現が登場し、2022年11月以降の日本のメディア報道内容がそのまま引用されており、時点が合わない」と述べた。

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韓日海底トンネル関連で野党議員にも接触していた

報告書には、与党・国民の力だけでなく、「共に民主党」の人物も登場する。統一教会が政党を超えて政界関係者を管理してきた可能性を示している。報告書に登場する「共に民主党」の代表的な人物は全在洙議員(前海洋水産部長官)である。

文書には全議員が韓鶴子総裁と直接会ったという記録がある。全議員は2018年頃、統一教会の韓日海底トンネル推進などの宿願事業に関連して、数千万ウォンの現金や高級ブランド時計を受け取った疑惑が提起され、その後、海洋水産部長官を辞任し、捜査を受けている。

2019年1月7日付の報告書を見ると、「TM日程:全在洙国会議員」という文言とともに、「2019年1月7日午後2時」という具体的な時間が記されている。2018年12月28日の報告にも「全在洙面談」という記録がある。このほかにも「天正宮を訪問した全在洙議員も出席して祝辞を述べた」「我々の仕事に積極的に協力することにした」といった表現が別の日付の報告書に盛り込まれている。

全在洙議員は「統一教の行事に出席して挨拶を交わしたことはあるが、金品を受け取った事実はない」として、関連する疑惑を全面的に否定している。

任宗晟元「共に民主党」議員が、統一教の長年の宿願事業に実質的な支援を行ったとみられる状況も、複数回にわたって登場する。統一教が日韓海底トンネル推進のために設立した「世界平和トンネル財団」の名称を、2017年11月に「世界平和道路財団」へ変更する過程で任元議員の協力があったと記録されている。これは、任元議員が統一教の宿願事業に対し、複数回にわたり実質的な支援を行ったとみられる状況である。

同年12月9日付の報告には任元議員が当該財団の顧問職を務め、委嘱牌を受け取ったという記述もある。2019年10月の報告書には、統一教が推進したキルギススタンの水資源開発事業についても任元議員が支援役割を果たしたとみられる内容が含まれている。

現在、任元議員は2020年の総選挙前後に、統一教側から約3000万ウォンを受け取った疑いで捜査を受けている。これに対し任元議員は尹前世界本部長と個別に会った事実や、金品・政治資金を受け取ったことはないと反論している。TM文書については「統一教内部で忠誠を競うように誇張して作成されたもので、実際の行為とは無関係だ」との立場を示している。

現在、大韓石炭公社社長を務める金奎煥元「未来統合党」議員は報告書に少なくとも30回登場する。金元議員は2020年4月の総選挙を前に、統一教側から約3000万ウォンを受け取った疑いで立件されている。

文書では、金元議員は統一教の行事に継続的に参加し、教団と友好的な関係を維持してきた政治家として描写されている。「胆力をもって真の母を証言する国会議員」という評価が記された部分もある。また、統一教関連学校の学生を議員室に招いて激励するなど、教団と活発に交流した状況も記録されている。

金元議員は疑惑を否定している。「統一教から違法な資金を受け取った事実はまったくない。統一教側から受け取った900万ウォンは合法的な講演料だ」と主張している。また、自身を金品授受の当事者として指摘した尹前本部長を虚偽告訴および名誉毀損の容疑で告訴した。 

地方選挙まで介入しようとした構想

文書には統一教が中央政治にとどまらず、地方自治体選挙まで管理対象にしようとした構想が明らかになっている。

2020年11月2日の報告を見ると、2021年のソウル市長補欠選挙を前にソウル市長候補を取り込もうとする計画が盛り込まれている。「ソウル市マウル共同体事業」を活用して統一教信者の集まりへの金銭支援を確保しつつ、最大300人の統一教信者を住民自治委員会の委員として参加させ、「ソウル市長候補が統一教を決して排除できないカードにする」という構想が示されている。

2022年3月3日付の報告には、道議会議員出身で統一教信者の朴某UPF副会長を通じ、2022年の地方選挙に介入しようとしたとみられる状況が記されている。

「朴某UPF副会長は4選の道議員経歴を基に政治指導者たちを管理・育成している」「今年6月1日の地方自治体選挙で、真の母の思想と哲学を支持する自治体首長が多数登場するだろう」と記されている。

「TM特別報告」文書では、韓国の政治家よりもーーー

(メルマガ『辺真一のマル秘レポート』2026年1月26日号より一部抜粋。続きを読むには、今すぐ初月無料のメルマガにぜひご登録ください。本メルマガを初月無料で購読開始すると、時系列で<統一教会がどのような調査を受けているのか><日本の大物政治家との関係>を知ることができる全文がすぐ読めます。ご検討ください)

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image by: Unification Church Hungary, CC0 1.0, via Wikimedia Commons

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