「都市部の子育て世代で住宅購入を検討しているのですが、金利や不動産価格の動向を教えてください」と相談を受けた人気コンサルタントの永江一石さん。永江さんは自身のメルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』の中で、住宅ローンの金利選択と都市部不動産の将来価値について、今後の判断に必要な視点を丁寧に掘り下げています。
金利・不動産価格の未来予測
Question
未来予測の的中率の高い永江さんに「金利や不動産価格の動向」についてお聞かせください。
私を含めて、都市部の子育て世帯で住宅購入を検討している読者さんも多いと思います。今年、大都市圏(東京・大阪)にて、ファミリー向け物件を30年や35年ローンで購入すると仮定します。
・この金利がドンドン上昇しそうな局面で、フラット35などの固定金利が良いのか、変動金利が良いのかどちらが良いでしょうか。
・大都市圏の地価に限れば、5年、10年、15年後も上昇し続けるでしょうか。
永江さんからの回答
結論から言いますと、今住宅ローンを組むなら「固定金利」一択です。そして不動産を買うなら、将来外国人にも高く売れるような「駅近の超一等地エリア」以外は手を出してはいけません。なぜそう言い切れるのか、詳しく解説しますね。
どうして固定金利以外あり得ないのかというと、金利はこれから確実に、しかも猛烈に上がると予想されるから。今マーケットを見ると、長期金利(10年物国債利回り)がドッカーンと跳ね上がっています(2.3%超え)。1年前は0.2~0.3%だったのが、わずか1年でこれです。
政治家たちは「消費税を下げる」「給付金を配る」なんて耳当たりのいいことを言っていますが、その穴埋めは全て国の借金(赤字国債)です。そんな放漫財政を続けていれば、円の価値は暴落し、インフレは止まらなくなります。
不景気だから金利は上がらないというのは、まともな経済成長をしている国の話。今の日本は「不景気なのに物価と金利だけが上がる」という最悪の局面に入っています。今のうちに固定金利で返済額をロックしておかないと、数年後には金利上昇で家計が破綻しますよ。
次に、今後も地価が上がるのは「駅近」と「資産価値を認める層がいる場所」だけです、「大都市圏なら安心」なんて不動産屋の嘘を信じてはいけません。
彼らは売った後に自分が会社にいないことを前提に話していますから。
これから猛烈に人口が減るので地方都市の駅から徒歩15分以上の物件やバス便の地域は、将来タダ同然になります。共働き世帯が一番欲しいのは「時間」だから。
東京でも「西側(世田谷・杉並など)」と「東側(葛飾・足立など)」では治安も生活保護率も、そこに住む人の生産性も全く違います。
日本人が貧乏になって家を買えなくなった時、あなたの家を高く買ってくれるのは誰か? それは外国人投資家や富裕層です。彼らは「ここは価値がある」と思う場所(=治安が良く、利便性が高い場所)を選ばなければ、出口戦略は描けません。
日本の一人当たりGDPは、2025年にはついに世界52位まで転落しました。これってキプロスやチェコと同じレベルですよ。かつての経済大国の面影なんてどこにもありません。この惨状の原因は、円安と労働人口の減少を放置し、外国人労働者やインバウンドを拒絶してきたツケです。
日本がこのまま「嫌中」だの「鎖国」だのと言って閉じこもっていれば、労働力は枯渇し、一人当たりの収入は減り続け、アフリカの貧困国と同じ道を辿ることになります。そんな国で、35年ものローンを組んで郊外に家を建てるリスク、分かりますよね?
まとめると、今家を買うなら「ローンは固定金利で金利上昇リスクを完全に遮断する」「もし自分が住まなくなっても、明日すぐ外国人に転売できる物件だけを選ぶ」の2点を死守してください。今の日本は崖っぷちを全力疾走している状態です。何となくの雰囲気で大きな借金を背負うのではなく、しっかり数字と国際情勢を見て、自分と家族を守る決断をしてくださいね。応援しています。
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