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スマホの売り方は破綻寸前?NTTドコモ減益から見えた販売モデルの制度疲労

2026年2月5日に発表されたNTTドコモの2025年度第3四半期決算では、営業利益の通期予想が大幅に下方修正されました。その要因の一つとして挙げられたのが、端末購入プログラムにおける想定以上の早期返却です。メルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』の著者でケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川さんはスマホの売り方について転換点にきているのではと語っています。

ドコモ、端末を想定以上に早期に返却されて業績が悪化

2026年2月5日、NTTドコモは2025年度第3四半期決算を発表。井伊基之前社長時代から、第3四半期決算会見を行ってこなかった同社であったが、なぜか前田義晃社長が登壇する会見が開かれた。

営業利益の通期予想を当初の9660億円から8830億円へ830億円下方修正した。MNPでの競争激化が長期化し、販促費用が想定を上回ったという。
そんななか注目したのが「端末購入プログラムによる収益悪化」だ。

NTTの島田明社長は「想定よりも早く返却する人が多かった」と語る。

前田社長も「買い換え時にプログラムを利用する方が多かったのは事実。今年度は特に競争が激化している。端末を購入するユーザーが多く、返却も増えたことで、我々が見込んでいた以上のコストが積み上がってしまった」と振り返る。

そもそも、24か月で返却されると、キャリアが赤字を被るという端末購入プログラムの設計自体がおかしいのではないか。「仕組みを忘れて返却しない」というユーザーが損することを前提にキャリアが儲かるという立て付けは無理があると言わざるを得ない。

そんな疑問を感じ、出張中であったグーグルの台湾オフィスから音声で「仕組みが上手く機能していないのではないか」と質問しようと思ったが、上手くつながらずスルーされてしまった。仕方なく、チャットで送ったところ、時間切れであったが、前田社長が救済して質問に答えてくれた。

前田社長は「適切な残価設定を見直していく必要性は感じている」としており、さらに「他社との競争環境を見ながら適切に判断していきたい」と、販売方法の見直しも検討したいとしていた。

実際、NTTドコモは12ヶ月目で端末返却が可能になっているなど、大盤振る舞いな点がある。また、最近は顧客獲得を重視しているためか、短期の返却がかなりお得な設定が多いようにも感じる。

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一方で、明らかに「渋め」に見えるのがKDDIだ。決算では「過年度販促費」として23億円のプラスが営業利益の増加要因として記載されている。

松田浩路社長は買い換えプログラムについて「非常にバランスがとれていてコントロールができているというのが第一印象。これまで少し苦しんでいたので、いまはコントロールできる範囲になってきた。我々としても新しい端末や機能をお届けしたいと考えており、バランスを見定めてやっていきたい」とした。

さらに松田社長は「ユーザーから持ち込まれて新しいものに買い換えたいという動きにおいて、過年度に見通しを見誤っていた部分があった。そういうところをアジャストして計画を作り上げている」と語った。

各社、端末購入プログラムが複雑化している一方で、NTTドコモのように減収要因につながりかねない状況を見ると、もはやスマホの売り方として「破綻」しているように感じる。

総務省でも議論が進んでいるが、規制を撤廃し、もっとキャリアが柔軟に売れる環境を作るべきではないだろうか。

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image by: Shutterstock.com

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日経トレンディ編集記者として、ケータイやホテル、クルマ、ヒット商品を取材。2003年に独立後、ケータイ業界を中心に執筆活動を行う。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。日進月歩のケータイの世界だが、このメルマガ一誌に情報はすべて入っている。

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