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池田エライザ、陰キャを疑われ「こじらせた分だけ幸せがある」と反論

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7月7日に公開される『ルームロンダリング』のほか、今年の映画出演作はなんと7本! 今や映画やドラマに引っ張りだこの期待の若手女優・池田エライザさんのことをご存知でしょうか?  インスタグラムに投稿される自撮り画像が毎回話題になるなど、知名度をぐんぐんあげているこの美少女をMAG2 NEWSが直撃取材してきました。美少女の見た目とは裏腹に、実はかつて陰気なキャラ(陰キャ)説もあったようですが、本人は…?

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2018年は映画7本に出演、ウワサの美少女

池田エライザという名前に見覚えのある人も増えてきた。

2009年「二コラモデル」でグランプリ後、「CanCam」専属モデルを経て、2015年には園子温監督作『みんな!エスパーだよ!』のヒロインに抜擢。スタイル抜群の美少女系ながら、映画でパンチラ全開の体当たり演技を見せれば、別の作品でもビール瓶をくわえて童貞を悶えさせる役に挑戦。その一方、クラウドファンディングで280万円の資金を調達し、モデルブックを出版するなど、セルフプロデュースにも長けている。そんな池田エライザにとって、2018年は、主演作『ルームロンダリング』をはじめ、出演作はなんと7本。女優として節目の年となる彼女に、主演作への思いを中心に聞いた。

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ワケあり事故物件に住む、ワケありなオンナ

ワケあり物件に住み、事故の履歴を帳消しにするという秘密の仕事=ルームロンダリング。映画『ルームロンダリング』は、そんな事故物件に住み込むアルバイトをしながら、そこに住みつく幽霊たちの望みをかなえるために奔走するヒロインの姿を描くコメディー。池田エライザ演じるこじらせ女子の御子(みこ)が、ワケありの部屋にいる幽霊たちの世話を焼きながら、少しだけ前に踏み出すというストーリーだ。

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──この作品はオリジナルであることが大きな強みだと思います。池田さんが脚本を読んだとき、どんなところが魅力だと思いましたか?

冒頭で男性二人組が「ルームロンダリング」を生み出したことがすごく愛おしかったです。二人が居酒屋で話して、この映画ができたんだなって(笑)。みんなが生きている地球、日本の中に、もしかしたらルームロンダリングというお仕事があって、御子ちゃんが苛まれながら、一生懸命おばけに立ち向かって部屋を、一軒一軒浄化しているかもしれないって思いました。

──孤独な霊感女子、読書好きな女の子を演じていますが、どんな役作りをされましたか?
御子ちゃんは友達もいないですし、彼氏ができたこともなくて、幽霊に『あんた化粧っ気もないわね』って言われたりする女の子です(笑)。でも、本を読むことが好きで、引っ越しをして自分が好きなように部屋を飾ったり、環境を楽しむ力があります。自分が生きてきた環境だったり境遇については不公平だなって思うこともありますが、すべてに不満に思っているわけではないんですよね。ひねくれているというか、こじらせている女の子ですね(笑)。自分がいる環境を楽しむという姿勢は、御子ちゃんの特徴なのかもしれません。私は御子ちゃんのような環境にいないので、どうやって御子ちゃんに寄り添っていこうかなって常に現場で考えていました。

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──ご自身と御子は似ているところはありますか?

マイペースというか、スローペースなところは、私の私生活と近くて、それを乱されるとテンパってしまいます。あとは本を読むこと好きだったり、3日休みがあれば、家に3日いられるところとか、自分が過ごしやすい自分のテリトリーの中で気ままに生きているところ近いかな。でも、御子ちゃんほど内弁慶ではないです(笑)。私は身内とはすごく仲良くしていますが、御子ちゃんはさらにこじれていて、ツンとなってしまうところがあります。御子ちゃんが内弁慶でいられる、わがままでいられることは、幼くして両親を失ってしまった子にとって最大の甘えなんでしょうね。それはすごく切ないんですけど。

──登場するお化けもキャラがいいですよね。

そうなんです。渋川さんも光宗さんも素敵でした。死んじゃったから仕方ないけど、ふとしたときに、お酒も飲めない、タバコも吸えないって、自分の日常にあったものに今は触れることができないんだなって考えるとしんみりしてしまう。だからこそ二人は、人間だったんだなって思える瞬間を細かく演じていらして、この映画のハートフルな部分での醍醐味なのかなって思います。

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──劇中、外国人のオープンさ、子どもたちのイキイキした様子も微笑ましいです。

日常に何かを感じようって開いている人たちは、幸せの要素をとりこむのがうまいというか、今が楽しいって解釈することによって、ハッピーなことであるってすごく上手だと思います。私は母が外国人で、私がマイナスな発言をするのと対象的に、母はすごくポジティブに持っていこうとするんです。そんなのこじつけだよって思うんですけど、いいのいいのって。うちの祖父母は恵まれた環境にいたわけではなかったですが、今子供たちがいて、みんなが生きているだけでハッピーじゃないって。宗教的なものもあるかもしれません。お祈りをして、懺悔をして、ありがとうと思うとか、日頃の扉の開け具合が違うんだろうなって思います。当たり前に自分の家があって……御子ちゃんの場合は、物件ごとに変わって、変なお化けもいますが(笑)、それでも生きている場所があるのはありがたいことかなって思います。

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──ところで、池田さんは幽霊の存在は信じますか?

生きていた人たちでかつ、私に何かをしてほしいとか、話を聞いてほしいとか、そういうつもりでそばに来てくれたなら、寄り添いたいなって思いました。でも、びっくりさせるような変な出方はしてほしくないです(笑)。せめて穏やかに、「あのね…」って出てきてほしいです。どちらかというと、オカルト好きで宇宙人とかは信じますけど、オバケは夢で見るぐらいで実際会ったことがないのでなんとも言えませんが、お話できるならしてみたいです。

誰かに誘ってほしいけど、いかんせん携帯が鳴らない(笑)

──池田さんが引っ越しのとき、必ず持っていくものはありますか?

本棚を丸ごと持っていきます。しっかりした木製の白い本棚なんですけど、どんな物件であろうと持っていきます。これは丸々お願いしますって(笑)。そこに本を収めるのが好きで、家で時間があるとき、そこの前に立って並び替えたり、断捨離をしたり、そこの前に立つのが癖になっています。

──先ほども3日間外に出なくても平気だとおっしゃっていましたよね(笑)

そうそう、むしろベッドから出なくても平気です(笑)

──1人でいる方が好きとか?

いや、誘ってほしいです! でも、いかんせん携帯が鳴らないんです(笑)。自分からは電話は…できないですね。電話番号を聞くこと自体苦手でして。上白石萌音ちゃんや吉岡里帆ちゃん、橋本環奈ちゃんと仲が良くて、たまに会うんですけど、時間があいていても、それを感じず、ゆったりとお話ができます。だから、私は友達はいないわけじゃない……うん、友達はいるんだぞって(笑)思いきかせてます。それにまた甘えてしまって、なかなか増やせないんです。新しい友だちを作るのが苦手なんですよね。でも、私はギターを弾くのが好きなんですけど、何か弾きたいって思ったら、萌音ちゃんが来てくれて歌ってくれるんです。動画を回しながら歌ってハモって。そういうことができる友達がいるから幸せですよね。そこは世界一幸せな空間だと思います(笑)。そして、彼女たちは私がどんなに派手だって世間で思われても、「知ってるよ!ほんとは根暗なこと!」って、鼻で笑ってくれるから好きです(笑)

──根暗といえば、何度かご一緒されている廣木隆一監督が「池田さんが根暗だからぴったりだ」ってこの作品の片桐監督に推薦されたそうですね。

いいお世話ですけど(笑)。でも、それは幸せなことですよね。

──最後に、映画を楽しみにしている人たちにどんなことを伝えたいですか?

この映画で伝えたかったことのひとつに「こじらせた分だけ幸せがある」というのがあると思います。御子ちゃんは「ルームロンダリング」という特殊な環境でこじれた生活をしていたけど、幽霊が見えちゃうようになったせいで自分のペースが乱されてしまう。でもいろんな幽霊と触れ合ったり、外の世界の人たちと関わることで新しいものを掴んで、新しい感情を知っていく。少し回り道をしても、こじらせた分だけ幸せがあるんだよって。世の中にもきっとここじらせて悩んでいる人はいると思いますが、そういう人たちに響く部分があるんじゃないかと思います。ぜひスクリーン観てほしいです。

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取材・文/杉嶋未来
撮影/能美潤一郎

 

池田エライザ(IKEDA ELAIZA)
1996年、福岡県生まれ。2009年にニコラモデル・オーディションで1万4000人の中からグランプリを受賞し芸能界デビュー。2015年映画『みんな!エスパーだよ!』でヒロインに抜擢されて以降、女優としても活躍。主な出演作に『トリガール!』『一礼して、キス』『伊藤くんAtoE』などがある。2018年は、8月31日公開「SUNNY 強い気持ち・強い愛」、10月19日公開「億男」など多くの話題作に出演する。音楽番組にてリリー・フランキーと一緒にMCとしても活躍中。

Information

『ルームロンダリング』
7月7日(土)より、新宿武蔵野館、渋谷HUMAXシネマ、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー

監督:片桐健滋
脚本:片桐健滋・梅本竜矢
出演:池田エライザ、渋川清彦、健太郎、光宗薫 / オダギリジョー
配給:ファントム・フィルム
(C) 2018「ルームロンダリング」製作委員会

ヘアメイク:豊田千絵
スタイリスト:福田春美

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