限定免許「一考に値する」=高齢運転者の事故対策で-武田国家公安委員長

2019.09.27
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by 時事通信

インタビューに答える武田良太国家公安委員長=26日午後、東京・霞が関

インタビューに答える武田良太国家公安委員長=26日午後、東京・霞が関

 武田良太国家公安委員長は26日、時事通信などのインタビューに応じ、高齢ドライバーの交通事故対策について、限定条件付き運転免許を含め検討していく考えを示した。主なやりとりは次の通り。
 -高齢運転者の交通事故防止対策は。
 高齢の運転免許取得者は今後増えていくので、事故防止にはさまざまな対策が必要となる。最低限、運転技術がどの程度の水準なのかを確認する体制を整えていくことが必要であるし、限定条件付き運転免許の導入も一考に値すると思っている。いろいろな意見を総合的に勘案し、方向性を定めていきたい。
 -「あおり運転」への対策は。
 危険極まりなく、許し難い犯罪行為。一番大事なのは、迅速かつ積極的な行政処分を実施していくことだ。将来的には厳罰化も含め、規定の見直しを視野に対策を講じていく。
 -児童虐待事案への取り組みは。
 児童の安全を確保するには児童相談所との密な連携が不可欠で、必要な情報を提供し合うことが大事だ。6月成立の改正児童福祉法に基づき、しっかりとした対応を取っていく。特に児童相談所とは連携を深めていきたい。
 -特殊詐欺への対応は。
 高齢者を中心に大きな被害が生じている。新しい手口が次から次に生まれてくる可能性があるので、惜しみなく情報提供し、注意喚起していくことが重要。事業者やSOS47(俳優の杉良太郎さんらが警察庁と立ち上げたプロジェクトチーム)などと連携し、被害防止の取り組みや取り締まりを強化していきたい。
 -東京五輪・パラリンピックに向けた取り組みは。
 テロとの戦いは、わが国単独でできることではない。外国の治安・情報機関などの関係機関とも情報を交換しながら、正確に分析し対処していかなければならない。また、水際対策やサイバー対策も欠かせない。万策を尽くし、開催国としての責任を果たしていく。(2019/09/27-07:09)

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