焼酎、日本酒、飲んで応援=オリジナル商品、愛好家に人気-ラグビーW杯

2019.10.07
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by 時事通信

売上金の一部がラグビーに還元される芋焼酎「楕円」を持つ高井聡社長=9月10日、大阪市北区

売上金の一部がラグビーに還元される芋焼酎「楕円」を持つ高井聡社長=9月10日、大阪市北区

 ラグビーワールドカップ(W杯)が盛り上がりを見せる中、ラグビーにちなんだ焼酎や日本酒が人気だ。ラガーマンへの愛が詰まったお酒を飲みながら、熱戦に酔ってはいかが?
 ラグビーボールにちなんで名付けた芋焼酎「楕円(だえん)」を販売するのは、大阪市の企画運営会社アラウンドスポーツ。高井聡社長(58)が「ラグビーへの恩返し」をコンセプトに開発し、約10年前から売り上げの一部をラグビーの普及・発展に充てている。
 高井さんが吉本興業社員だった2002年、神戸製鋼ラグビー部の支援業務に携わったことが商品開発のきっかけだった。多くのラガーマンは引退後、忙しさで後輩の指導や試合観戦ができていない。自然な形でラグビーに恩返しできる仕組みをつくれないか-。
 08年に独立して会社を立ち上げた後、宮崎市の酒造会社と焼酎の開発に取り組んだ。「ラグビーに還元する」との触れ込みが評判となり、毎年1000本近くの注文が舞い込む。恩師へのプレゼントやOB会の集まりなどに人気で、ラグビーバーや元ラガーマンが経営する飲食店から引き合いもある。


桜の花酵母を使って製造した日本酒「積善 純米吟醸」を手にする西飯田酒造店の飯田一基社長=9月9日、長野市

桜の花酵母を使って製造した日本酒「積善 純米吟醸」を手にする西飯田酒造店の飯田一基社長=9月9日、長野市

 売上金の一部は地元ラグビー団体やNPO法人などに寄付している。高井さんは「飲んでもらったらラグビーに貢献ができる。思い出を語るときなどに飲んでもらえれば」と話す。
 長野市の西飯田酒造店では日本代表のエンブレムにちなみ、桜の花酵母を使った日本酒「積善 純米吟醸」を製造している。花言葉が「友情」のヤマボウシの花酵母もブレンドし、ラベルにはラガーシャツをデザインした。
 高校時代にラグビー部だった飯田一基社長(34)が、部の先輩が栽培した酒米を使って開発。W杯をにらんで仕込みを始め、4月下旬に完成させた。6月の販売開始後、売れ行きは好調で、「ラグビーをしていた息子の指導者らに送りたい」と複数購入した人もいるという。
 試合後は敵も味方も分けない「ノーサイド」の精神に共感するという飯田さん。「未経験者や興味のなかった人が、ラグビーの面白さを知るきっかけになってほしい」と話している。(2019/10/07-13:34)

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