自衛隊装備品を競売に 防衛省、収入増へ初の取り組み―戦車用ブーツ3000円から

2020.07.03
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by 時事通信

26日のオークションに出品される航空自衛隊C1輸送機の操縦桿(かん)(防衛装備庁提供)

26日のオークションに出品される航空自衛隊C1輸送機の操縦桿(かん)(防衛装備庁提供)

 河野太郎防衛相は3日の記者会見で、自衛隊で不用となった装備品のオークションを26日に防衛省内で初めて実施すると発表した。初回はC1輸送機の操縦桿(かん)や航空自衛隊パイロットのヘルメットなど、約30品目。厳しい財政状況を踏まえ、収入増に努める姿勢を示すことで、防衛予算配分の増額につなげたい考えだ。
 河野氏は売り上げ目標について「(最新鋭ステルス戦闘機)F35の1機分(100億円超)ぐらいの収入を上げたい」と語った。同省幹部によると、オークションは麻生太郎副総理兼財務相が発案したという。


26日のオークションに出品される航空自衛隊のヘルメット(防衛装備庁提供)

26日のオークションに出品される航空自衛隊のヘルメット(防衛装備庁提供)

 防衛装備庁によると、開始価格の例は戦車用ブーツや旧デザインの部隊章が3000円、ヘルメットや酸素マスクの「パイロットセット」3万円など。物品にはすべて、自衛隊の装備として使用していたことを示す証明書を添付する。
 こうした備品は従来、鉄くずや廃棄物として売却または処分されていた。売り上げは防衛省の予算に直接には反映されず、国庫に入る。


26日のオークションに出品される航空自衛隊の酸素マスク(防衛装備庁提供)

26日のオークションに出品される航空自衛隊の酸素マスク(防衛装備庁提供)

 オークションに参加できる人数の上限は450人とし、3日から郵送により募集を開始。応募が多い場合は抽選を行う。詳細は防衛装備庁ホームページに掲載されている。(2020/07/03-18:57)

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