自民の森山国対委員長、3日で在職3年 9月に連続最長、処遇注目

2020.08.03
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by 時事通信


自民党の森山裕国対委員長=7月28日、国会内

自民党の森山裕国対委員長=7月28日、国会内

 自民党の国対委員長(75)が3日、就任から丸3年を迎えた。このまま務めれば、9月3日に在職日数が1128日となり、小泉政権下の中川秀直氏を抜き、連続では歴代単独1位となる。首相や官房長官らの信任も厚く、9月末までに見込まれる内閣改造・党役員人事で、その処遇が注目されている。
 「臨時国会に付託する議案が何なのか定かではない」。森山氏は7月31日、野党が求める臨時国会の早期召集に対し、記者団にこう述べて反論。首相官邸サイドの消極姿勢を踏まえたもので、自民党幹部は「森山氏だと安心できる」とその手腕を高く評価する。
 森山氏は鹿児島市議7期の「たたき上げ」。1998年の参院選で初当選した。2004年に衆院へ転じ、15年に農林水産相として初入閣。17年8月3日から国対委員長を務めている。
 高収入の専門職を労働時間規制から外す「働き方改革」関連法や、外国人材の受け入れを拡大する改正出入国管理法など、重要な与野党対決法案の成立に尽力。同時に、立憲民主党の国対委員長ら野党幹部とも一定の信頼関係を築き、政権内では「森山氏でないと野党を抑えられない」(政府関係者)との声が上がる。
 ただ、森山氏が自民党鹿児島県連会長として臨んだ7月の知事選は、保守分裂の影響で与党推薦の現職が敗北。党内には「森山氏は無傷ではいられない」(閣僚経験者)と、国政での影響力低下を指摘する向きもある。
 今秋の人事では、党4役など他の幹部ポストへの横滑りも取り沙汰される。後任には、国対委員長代理(70)や衆院憲法審査会長(68)、衆院議院運営委員長(64)らの名前が挙がる。
 その一方で、森山氏に国対委員長の続投を望む意見も根強い。政府関係者は「森山氏以外に適任者はいない」と強調した。(2020/08/03-07:06)

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