上皇后さま、86歳に コロナの厳しい状況案じる

2020.10.20
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by 時事通信


仙洞仮御所の庭を散策される上皇ご夫妻=5日、東京都港区(宮内庁提供)

仙洞仮御所の庭を散策される上皇ご夫妻=5日、東京都港区(宮内庁提供)

  • 仙洞仮御所の庭を散策される上皇ご夫妻=5日、東京都港区(宮内庁提供)

 上皇后さまは20日、86歳の誕生日を迎えられた。3月末に26年余り過ごした皇居・吹上仙洞御所から仙洞仮御所(東京都港区)に転居。宮内庁によると、新型コロナウイルスの影響で厳しい状況に置かれた人々を案じ、外出や客の招待を控え、上皇さま(86)と静かな日々を過ごしている。
 朝夕はお二人で庭を散策しながら、これまでの日々を懐かしそうに振り返っている。吹上仙洞御所から移したユウスゲや、阪神大震災の復興のシンボル「はるかのひまわり」などの花を見たり、疫病を払うとされる妖怪「アマビエ」が機体に描かれた飛行機が上空を飛ばないかと、空を見上げたりすることもある。寄せられる多くの手紙や著書に目を通すことも日課になっている。
 9~10月には、昨年受けた白内障と乳がんの手術の経過観察のため宮内庁病院で検査を受けたが、大きな問題はなかった。ただ、5月以降はほぼ毎日、午後に熱が37度を超える原因不明の症状がある。乳がん手術後のホルモン療法が原因とみられる左手指のこわばりもあり、楽しみだったピアノは以前のように弾けなくなった。
 側近には、今までできたことができなくなったことを「お返しした」と表現し、冷静に受け止めている様子という。
 新型コロナの影響が続いているため、誕生日の祝賀行事は取りやめる。(2020/10/20-00:10)

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