政府、対中姿勢強める 海警法懸念、自民が主導

2021.03.01
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by 時事通信


【図解】中国に関する外務省発信の変化

【図解】中国に関する外務省発信の変化

 中国海警局の武器使用権限を明記した「海警法」の施行から1カ月。日本政府が対中姿勢を強めている。沖縄県・尖閣諸島周辺で高まる中国の圧力に反発する自民党の「突き上げ」(政府関係者)が背景にある。ただ、対応を誤れば事態がエスカレートしかねず、硬軟のバランスに苦慮している。
 「私から中国の海警法に関する深刻な懸念を表明した」。外相は2月18日の日米豪印外相の電話会談後、記者団にこう強調した。
 日中関係の改善基調を踏まえ、日本側は近年、名指しの中国批判を控えてきた。実際、昨年10月に4カ国外相が会談した際、茂木氏は「東・南シナ海を含む地域情勢」に関する意見交換との説明にとどめており、対応の差は明らかだ。関係者は「自民党から『中国』とはっきり言うよう要望された」と事情を明かす。
 同党の保守系議員には、首相の近隣外交に対する不満が根強い。「首相から中韓への強い発信が全然ない」(若手)ためだ。
 こうした空気を反映し、党外交部会などでは海警法の施行後、政府に厳しい態度表明を求める意見が続出。外務省は当初、中国を刺激しないよう、同法を「国際法違反」と断じることを避けていたが、党側に押される形で、最終的に「(国際法に)適合しているとは見ていない」と認めた。
 政府はまた、2月25日の党国防部会などの合同会議で、外国公船が尖閣諸島に上陸目的で領海侵入した場合、海上保安庁による「危害射撃」が可能との見解を示した。防衛相経験者は「われわれがものすごく詰めた」と党側の働き掛けを認めた上で、「大きな政策転換だ」と歓迎した。
 同党内では、平時と有事の間の「グレーゾーン」に対処するため、海保と海上自衛隊の連携を強化する法整備を求める声もくすぶる。
 もっとも、中国側が領海侵入を繰り返す中、日本側は「不測の事態」を警戒。政府関係者は「日中間で偶発的な衝突が起きないか懸念している」と危機感を示した。(2021/03/01-07:38)

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