高額接待の山田広報官が辞職 入院で国会欠席、菅首相に痛手

2021.03.01
0
by 時事通信


山田真貴子氏

山田真貴子氏

  • 衆院予算委員会で答弁する菅義偉首相=1日午前、国会内
  • 会談に臨む自民党の森山裕国対委員長(左)と立憲民主党の安住淳国対委員長=1日午前、国会内

 山田真貴子内閣広報官(60)が1日、辞職した。山田氏は入院先の東京都内の病院から辞意を伝え、政府は同日午前の持ち回り閣議で辞職を決定した。首相の長男正剛氏が勤める放送関連会社「東北新社」から高額接待を受けており、事実上の引責とみられる。
 首相は1日午前の衆院予算委員会で経緯を説明した。山田氏は2月28日に体調不良により「2週間程度の入院加療を要する」と診断を受けて入院、杉田和博官房副長官に辞意を伝えたという。首相は「やむを得ないと判断した」と述べた。立憲民主党の代表への答弁。首相は予算委に先立ち、記者団から質問をされたが、応じなかった。
 山田氏は1日の衆院予算委で野党の質問に答える予定だったが欠席。自民党の国対委員長が立憲の国対委員長と国会内で会談し、山田氏が辞職すると説明した。安住氏は記者団に「首相の早い段階での決断がないことが逆に政治不信、内閣に対する不信につながったのではないか」と批判した。
 首相は当初、給与の一部返納にとどめ続投させたが、与野党の批判が強く、方針転換を余儀なくされた。新型コロナウイルス対応に続き、接待問題の処理でも「後手」に回った形で、痛手となるのは確実だ。(2021/03/01-11:08)

print

人気のオススメ記事