日本電産、初のCEO交代 永守会長から関社長へ
日本電産は22日、最高経営責任者(CEO)を創業者の永守重信会長(76)から日産自動車出身の関潤社長(59)へ交代する人事を内定したと発表した。永守氏は、1973年の会社設立時から経営の最高責任者を務めており、CEO職の「禅譲」は初めて。経営の意思決定の迅速化が狙い。
6月22日の定時株主総会後の取締役会で正式決定する。
永守氏はオンライン形式の記者会見で関氏について、「即断即決、トップダウンの能力、人格のどれを取ってもCEOの後継者にふさわしい」と述べた。日本電産は2030年度に連結売上高を20年度の6倍強となる10兆円へ引き上げる目標を掲げており、関氏は永守氏との二人三脚で実現を目指す方針を示した。
日本電産によると、関氏が「経営の執行と結果の最終責任を負う」体制へ移行する。永守氏は取締役会議長として関氏をサポートし、「重要な経営の意思決定」に引き続き参画するという。
関氏は、日産の副最高執行責任者(COO)を経て20年4月に日本電産社長に就任した。(2021/04/22-19:50)